エヌビディア、中国向けH20販売再開に生産面の障害=報道
米半導体大手エヌビディアが中国の顧客に対し、人工知能(AI)向け半導体「H20」の供給が限られていることを伝えたと、米メディアのジ・インフォメーションが19日報じた。写真はエヌビディアのロゴ。1月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)
[19日 ロイター] - 米半導体大手エヌビディア(NVDA.O), opens new tabが中国の顧客に対し、人工知能(AI)向け半導体「H20」の供給が限られていることを伝えたと、米メディアのジ・インフォメーションが19日報じた。
エヌビディアは14日、H20の中国向け販売を再開すると発表したが、政策変更により、輸出には依然として米政府のライセンスが必要となる。
報道によると、米政府が4月にH20の対中販売を禁止したことで、エヌビディアは顧客の注文を無効にし、半導体受託生産の台湾積体電路製造(TSMC)に予約していた生産能力のキャンセルを強いられた。
エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は北京で最近開かれたメディアイベントで、TSMCはH20生産ラインを他の顧客向けの半導体生産に切り替えているとし、新たな半導体をゼロから製造するには9カ月かかる可能性があると述べたという。
ジ・インフォメーションはさらに、エヌビディアが生産再開を計画していないとも報じた。
エヌビディアは報道についてコメントを控えた。
フアン氏はここ数日、エヌビディアがH20の供給を増やし、対中販売のライセンスが近く承認されると示唆する発言をしていた。
エヌビディアはまた、中国の顧客向けに、米輸出規制に準拠する新たな半導体「RTX Pro」を開発中とも明らかにしている。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab