日経平均は4日ぶり反発、米関税懸念後退を好感 終日堅調維持
[東京 25日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比172円05銭高の3万7780円54銭と4日ぶりに反発して取引を終えた。朝方は、米国の関税政策を巡る懸念が和らぎ前日の米国株市場が上昇した流れを引き継ぎ買い優勢となり、一時507円16銭高の3万8115円65銭まで上昇した。その後は、期末要因などが意識され後半は伸び悩んだものの、終日堅調な地合いを維持した。
トランプ関税で自動車について、4月2日の発表が見送られる方向と伝わったことが好感され、自動車株が買われた。24日の米国株式市場でも、トランプ政権が貿易相手国に対する関税でより控えめな姿勢を取る可能性があるとの期待からエヌビディアやテスラなどが上昇していた。
ただ、日経平均は心理的節目の3万8000円を回復する場面はあったものの、国内金利の上昇基調が続いていることが重しとなったほか、「トランプ関税について完全に不安が解消されたわけではない中、上値を積極的に買う動きにはならない」(国内証券ストラテジスト)という。期末接近で需給思惑が生じやすい中で、3万8000円は戻りの関門として強く意識されているとの印象を与えた。
市場では「トランプ関税に対する警戒感がとても根強いため、それが完全に払拭されるまで(株価の)上値は重くならざるを得ないのではないか」(野村証券・投資情報部ストラテジストの神谷和男氏)の指摘もある。
TOPIXは0.24%高の2797.52ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.23%高の1439.84ポイントだった。プライム市場の売買代金は3兆9340億9900万円だった。
東証33業種では、値上がりは精密機器、不動産業、繊維製品など27業種、値下がりは銀行業など6業種だった。
新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.92%高の671.72ポイントと上昇した。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1008銘柄61(%)、値下がりは562銘柄(34%)、変わらずは67銘柄(4%)だった。
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