【ノア】OZAWAが史上初のGHCヘビー&ナショナル2冠王者に 造反のタダスケ「TEAM 2000X」加入

 ノア2日の横浜武道館大会で、GHCヘビー級王者のOZAWA(28)がGHCナショナル王者・征矢学(40)とのダブル王座戦を制し史上初の2冠王者に輝いた。

 2020年8月横浜大会(GHCヘビー王者・潮崎豪 vs ナショナル王者・拳王)、2021年11月代々木大会(GHCヘビー王者・中嶋勝彦 vs ナショナル王者・拳王)に続いて3度目の実現となったダブル王座戦。過去2戦はいずれもフルタイムドローで両王者防衛という決着となっている。この日の試合は両軍セコンドがリングを囲み、選手が場外に転落した場合は押し戻される「ランバージャックデスマッチ」で行われた。

 もっとも近年のプロレス界においてはランバージャックのルールが順守される方が珍しく、試合は両軍セコンドが入り乱れる大乱戦に。さらには試合中に征矢のセコンドに就いていたタダスケがOZAWAの「TEAM 2000X」に寝返るなど大荒れの展開となる。

征矢学(中)を裏切り、椅子で殴打するタダスケ(左)

 Real Rebel(変型フェニックススプラッシュ)を回避されたOZAWAはDDT、弾道(ラリアート)を浴びて窮地に陥る。それでもロープに走った征矢に場外からタダスケがイス攻撃を見舞って決定打は許さない。OZAWAはなおも弾道を食らいながらもサマーソルトキックから旋風脚で反撃を開始した。

 打点の高いドロップキックを決めると、ビッグベンエッジ(変型ブルーサンダー)を発射。最後はReal Rebelで華麗に圧殺し3カウントを奪ってみせた。

 試合後のリング上でマイクを握ったOZAWAは「征矢学、お前は取ってつけたように情熱情熱叫んでいるが、こんなクソみたいな扱いを受けてきた俺がノアを辞めなかったのは、俺に情熱があるからだ。お前は外から来た人間だ。だからプロレスリング・ノア道場の教えは知らない。今の道場長、清宮海斗、その前のマサ北宮、ノア道場の教えに従って外に出ていった鈴木鼓太郎、潮崎豪、KENTAでもいい。そいつらからノア道場の教えを学べ」と容赦なく敗者にムチ。するとここで現選手会長でもある北宮が登場し「ノアの道場に嫌みなんてねえんだ。お前の勝手を許していたら、由々しき事態だ。これ以上の勝手は許さない」と挑戦を表明した。

 これに対しOZAWAは「アンサーの前にちょっとだけ言いたいことがある。今取ったこのナショナルのベルト、やっぱり2軍3軍のベルトなんだ。だからこのベルトをお前に…いや、やっぱ要~らない」と放り投げて挑発。「マサ北宮、俺がデビューしてノアにクソみたいな扱いをされていた時、お前は何をしていた。デビューが3日しか変わらない全日本プロレスの安齊勇馬をN―1に出場させ、俺には試合の機会すら与えなかった。新日本プロレスの大岩陵平を清宮のパートナーに任命した時、会社は俺を干していた。お前はその瞬間をちゃんと見ていただろう。その時、選手会長として何もしてこなかったくせに、今さら王者になって何ができるんだ」と恨み節をさく裂させた。

 もちろん挑戦を拒む理由はどこにもない。「ノア道場の教えをお前に叩き込んでやる。帰れ! 分かったな、この永遠の中堅レスラーが」と吐き捨てたOZAWAは、3月22日後楽園ホールでの迎撃を予告。勢いはまだまだ衰えそうにない。

関連記事: