『ポケポケ』公式、“イラスト差し替え問題”について「作者への誹謗中傷をやめて」とお願い。すべての原因は公式の発注方法にあるとして
株式会社ポケモンは7月31日、『Pokémon Trading Card Game Pocket』の新テーマ拡張パックの一部カードのイラストに問題があった件について新たな説明を投稿。問題のイラストを手がけたイラストレーターにまったく責任がないにもかかわらず批判が寄せられているとして、非難・誹謗中傷を控えるように呼びかけている。
今回の新テーマ拡張パックでは、「空と海の導き ホウオウ」「空と海の導き ルギア」がラインナップに追加。『ポケットモンスター 金・銀』で出会える伝説のポケモン、ホウオウやルギアを含む、ジョウト地方に登場するポケモンが多数収録されている。
今回は収録カードのうち「ホウオウex(★3)」のイラスト、および「ルギアex(★3)」のイマーシブ演出中に描かれているホウオウのイラストにて問題が判明。社内調査の結果、カード制作チームが、本カードの制作を委託しているイラストレーターに誤った資料を正式な資料として提供していた事実が明らかになったと伝えられていた。
なお問題のホウオウのイラストは、あるファンアートの作者がいわゆるトレースによる盗作を受けたと報告し、波紋を広げていた経緯がある。先述の公式説明の後も、公式に渡された資料とはいえトレースして制作されたのではないかといった憶測からイラストレーターへの誹謗中傷が寄せられていたようだ。
そうしたなかで今回、公式は問題のイラストを手がけたイラストレーターへの非難・誹謗中傷を控えるように呼びかけている。声明によると、本作の多くのイラストはイラストレーターのクリエイティビティや個性が強く活かして制作されているものの、一部イラストではカード制作チームの作成した企画スケッチをそのまま清書する依頼もあるという。今回の件は誤った企画スケッチをカード制作チームからイラストレーターに提供したため発生した事態であり、イラストレーター側は発注物と要望に沿って忠実に制作をおこなっただけだという。
そのため、すべての責任は発注元である株式会社ポケモン・株式会社クリーチャーズのカード制作チームにあると強調。イラストレーターへの非難・誹謗中傷を厳に控えるように伝えられている。また改めてファンだけでなく、制作に携わるイラストレーターの双方への謝罪が綴られている。
なお現在「ホウオウex(★3)」および「ルギアex(★3)」については仮のイラスト(ブランク)で提供されており、準備が整い次第、正しいイラストへの差し替えが実施されるとのことだ。再発防止のほか、同様の事象が他にもないか引き続き調査が進められていくという。