下関インターハイ 男子シングルスは川上流星(星槎横浜)が初優勝!

[国内大会]

 高校生たちの祭典、全国高等学校総合体育大会(インターハイ)の卓球競技が7月31~8月4日に山口県下関市のJ:COMアリーナ下関(下関市総合体育館)で開催。  競技最終日の8月4日は男子シングルスの準々決勝~決勝が行われ、川上流星(星槎横浜)が1年生での優勝を飾った。

1年生の川上流星が群を抜く強さでインターハイを制覇 クールな戦いを終え、安堵の笑顔がこぼれた 昨日の男子ダブルスに加え、男子シングルスでも頂点に!

▼男子シングルス準々決勝 伊藤佑太(星槎横浜) 7,9,7 北村悠貴(白子) 面田知己(愛工大名電) 8,-9,-10,6,10 岩井田駿斗(野田学園) 川上流星(星槎横浜) 5,5,9 島田翼(野田学園) 谷本拓海(育英) 7,11,8 中野琥珀(野田学園)

▼男子シングルス準決勝

伊藤佑太(星槎横浜) -3,5,-5,3,7 面田知己(愛工大名電) 川上流星(星槎横浜) 4,-6,3,-9,5 谷本拓海(育英)

▼男子シングルス決勝

川上流星(星槎横浜) 9,10,10 伊藤佑太(星槎横浜)

 男子シングルス決勝は全日本ジュニア2位の川上流星と、川上とのペアで男子ダブルスを制した伊藤佑太という、今大会の後半戦を盛り上げた星槎横浜の1年生対決となった。

 試合は同士打ちらしく手の内を知っている間柄とあって、打って守っての好ラリーが展開されて9-9と競り合う。ここで川上が先手を取ってゲームポイントを握ると、グイッとサービスエースを決めて第1ゲームを先行する。  第2ゲームは川上が台にグッと近づいて圧力をかけるが、伊藤は伸び上がりながらのフォアドライブで盛り返してジュースにもつれる。ここでも川上が集中力を発揮して連続攻撃をしかけ、早くも栄冠に王手をかけた。  第3ゲームも前で切れのよい両ハンドで仕掛ける川上と、一歩距離を取って弾道の高いドライブで打ち返す伊藤が互角の展開で再びジュース。この場面でも川上が素早い動きからラリーを支配して2連続ポイントを奪い、一気に勝負を決めた。この結果、川上が伊藤との同学年対決で完封勝利を収め、見事に高校日本一の座に就いた。  大会前から川上は優勝候補の筆頭に挙げられ、1年生ながらプレッシャーのかかる大会となったことだろう。しかし、動きの速さや両ハンドのキレ、攻撃の精度や台上プレーの多彩さ、凡ミスの少なさなどあらゆる要素が群を抜いていた。今年のインターハイ・中国総体2025の愛称となっている「開け未来の扉」というフレーズのごとく、今大会の優勝を糧とし、すでに挑戦が始まっている国際舞台でのさらなる飛躍が期待される。

■川上流星選手 優勝インタビュー

 めちゃくちゃうれしいのと、ほっとしたという気持ちが大きいです。プレッシャーというか、4月の選考会で勝ち残っているメンバーの多くに勝っていて、今回も勝ち上がらなければいけないなという思いが初日からあって、結果として優勝できて安心しました。 (決勝は伊藤選手との同士打ちでしたが)準決勝まではとても緊張しましたが、決勝はチームメートなので「自分たち、決勝で当たるのすごいね」とか雑談しました。試合はどのゲームも逆転で取ったと思いますが、どこで取られてもおかしくなかったですが、自分のメンタルというか、努力してきた力を信じて試合をできたから勝てたと思います。

 自分の中ではこの優勝が一番自信になったので、今後はジュニアと一般で優勝を目指して頑張りたいです。

2位 伊藤佑太(星槎横浜)

ダブルスを制した伊藤がシングルスも決勝進出の活躍

 2位に入った1年生の伊藤は、昨日のダブルスに続いて決勝進出を果たした。   決勝ではチームメートの川上に敗れたが、どのゲームの紙一重の展開で見応えのある戦いぶりだった。ダブルスでは川上とのペアで優勝を飾るなど、左から思い切り良く繰り出す伸びやかな両ハンドは威力満点で将来性を感じさせるプレーを披露した。

3位 面田知己(愛工大名電)

学校対抗で苦杯をなめた面田がシングルスで巻き返した

3位 谷本拓海(育英)

前回3位の谷本は力強い攻撃で2大会連続の表彰台

 今大会は1年生選手が躍進する中、3年生の面田知己(愛工大名電)と谷本拓海(育英)が1年生のベスト4独占を食い止めた。  面田は学校対抗で9連覇を逃した悔しさを爆発させ、シード選手を次々と打ち破って準決勝まで勝ち上がった。伊藤戦でもパワードライブで王手をかけたが、攻めの粗さが出てしまい、逆転負けを喫した。準々決勝では優勝候補に挙げられていた地元山口の岩井田(野田学園)との激戦で逆転勝ちし、3年生の意地を見せた。  第2シードの谷本は準々決勝で学校対抗優勝のヒーロー・中野(野田学園)をシャットアウトし、2年連続でベスト4入り。川上との準決勝は双方持ち味を発揮してゲームオールとなったが、最後にチキータからの攻めを封じられた。惜しくも敗れはしたが、高い攻撃力を披露して、学校対抗の準優勝も含めて今大会を通しての活躍が光った。

【ベスト8入りした選手】

北村悠貴(白子)

2年ぶりに8強返り咲きも、伊藤の切れのある攻撃を抑えられなかった

岩井田駿斗(野田学園)

地元山口でのVを目指して最終ゲーム終盤までリードも、最後に面田の猛攻を食らった

島田翼(野田学園)

川上との1年生対決はバックサイドの打ち合いとなったが、速さに及ばず

中野琥珀(野田学園)

谷本といずれのゲームも競り合うが、最後は攻撃力の差で押し切られた

卓レポXで下関インターハイの熱戦を速報中。ぜひご覧ください! 詳しい記録は下記大会公式ページの競技記録結果(外部サイト)まで

https://kirokukensaku.net/0IH25/discipline_060_20250804.html

(取材=卓球レポート)

関連記事: