「ばけばけ」江藤リヨ役・北香那「自己中心的な部分もあるのですが、私はそこが愛せると感じていて、演じていて気持ちの良いキャラクターです」

現在放送中の、連続テレビ小説「ばけばけ」。松江の没落士族の娘・小泉セツと、外国人の夫・ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)をモデルに紡ぐ“夫婦の物語”です。

江藤リヨ役の北香那さんから、ドラマの見どころや、役についての思いを語ったメッセージが届きました。

江藤リヨ役 北香那

江藤知事(佐野史郎)の娘。才色兼備のお嬢様。英語も堪能で、松江を訪れたヘブンに強くひかれていく。

――「ばけばけ」へのご出演が決まったときの感想を教えてください。

朝ドラにはいつか出演してみたいという憧れを、ずっと持っていました。そんな中で「ばけばけ」出演のお話をいただいた時は、1つの目標に手が届いたようなうれしさがありました。脚本のふじきみつ彦さんとは、以前「バイプレイヤーズ」という作品でご一緒させてもらっているので、ふじきさんが書く脚本の朝ドラに出演させていただけることにすごくご縁のようなものを感じてうれしかったです。

――演じられる江藤リヨは、どんな役ですか?

知事の娘として良い家で育ち、基本は自分を疑わずに進んできた溌剌はつらつとしたキャラクターですけど、そこに嫌味がありません。どこまでパワフルなお芝居に振り切っていいのか、撮影前から演じるのを楽しみにしていました。その時々に起こることを受け入れてストレートに進んでいくイメージで、人間関係においても単独行動的。自己中心的な部分もあるのですが、私はそこが愛せると感じていて、演じていて気持ち良いです。

私自身とは真逆な人間性なので、リヨの感情は理解できても突発的に行動する部分はほとんど理解できません。でも、そこが逆にうらやましいとも思います。あと、リヨは着ている衣装がすごく可愛かわいいんです。当時には珍しく、時代を先取りしているようなおしゃれな衣装なので、ぜひそこにも注目してほしいですね。

――松野トキ役の髙石あかりさん、ヘブン役のトミー・バストウさんの印象は?

髙石さんは、気さくな方で、常に媚こびずにありのままの姿でいるのが魅力的です。肝が据わっていて、怖いものとかあるのかなと思うような堂々とした姿が、見ていてかっこいいです。

トミーさんも気さくな方で、日本語をすごく勉強していらっしゃるのを感じます。いつも日本語でおしゃべりをしてくださるんですけど、「えっ、そんな言葉も知ってるの?」と思うような言葉を発することがあるんです。トミーさんとは基本的に英語でお芝居をしているんですけれど、「ちょっと間違えちゃったかも」と思うことがあっても、「全然大丈夫」と声をかけてくれたり、アドバイスをくれたりするので、ありがたいです。

――「ばけばけ」の見どころ・視聴者の方へのメッセージをお願いします。

いろいろな資料を読んで、小泉八雲さんは日本にすごく魅せられた人なのだと思いました。日本の文化の細部まで見落とさずに、それを美しさとして捉えて、文学として昇華させた人だと思います。その影響は、現在においても、大きなものだったんじゃないかなと思います。

当時の日本がどういう国だったのか、どういう様子だったのか、私達はもう見ることができませんけど、小泉八雲さんが残した文を通して、彼が魅せられた部分を感じられますし、日本をより好きになれると思います。

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