中国人民解放軍で異例の人事、臆測呼ぶ-習氏の統制強化図る動きか
Josh Xiao
中国人民解放軍の陳輝政治委員が上将に昇進し、陸軍で政治的忠誠心の強化と人員の管理を担当する。国営新華社通信が23日報じた。陸軍経験のない陳氏の抜てきは予想外で、共産党の習近平総書記(国家主席)が軍の統制強化を図ろうとしているとみられる。
陳氏(61)は以前、空軍に所属し、今年4月に新設された軍事宇宙部隊の政治委員に任命されていた。陳氏は秦樹桐氏(61)の後任となるが、秦氏退任の正式な理由は明らかにされていない。秦氏の前任者は、事実上の定年である65歳で退任した。
国営中央テレビ(CCTV)の映像によると、秦氏と陸軍の李橋銘司令官は、陳氏の昇進式に姿を見せなかった。これは明らかに異例の事態で、臆測を呼んでいる。秦、李両氏の欠席理由について、国防省にコメントを求めたが、すぐに回答はなかった。
人民解放軍は現役の兵員数で世界最大の軍隊だが、2人の国防相が相次ぎ更迭され、複数のロケット軍幹部が解任されるなど汚職を巡る不祥事に巻き込まれている。
米国の国防総省は、中国が軍の現代化を進めるという目標を達成する上で、汚職調査が障害となる可能性があると分析している。
関連記事 中国、共産党中央軍事委の苗華委員を調査-「深刻な規律違反」の疑い原題:China Abruptly Changes Army General Overseeing Political Loyalty (抜粋)
最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE