【最強そば屋のカレー】流行ってんの!? 十条にもあった立ち食いそば屋の「カレーかつ丼」/ のじろう

下町っぽいけどどことなく上品さも漂う東京都北区の十条。渋谷から埼京線1本で20分というアクセスの良さも魅力の1つと言えるだろう。散歩していると、商店街には活気を感じた。良い町である。

そんな商店街から路地裏に入ってすぐのところに、立ち食いそば屋の『のじろう』がある。『のじろう』と言えば、肉そばが名物。しかし、十条店に初めて来てみたところ、販売されていたカレーに衝撃を受けた

・ハイブリッドな立ち食いそば屋

コロナ禍に始まった『のじろう』。以前、本店である江古田店店長の三津田さんには話を伺ったことがあるけど、立ち食いそば屋の名店が次々と閉店するご時世でも続いているのは何よりだ。

それも頷けるくらい『のじろう』の肉そばは現代に適応している感じがする。そばが見えないくらい肉モリモリにできるし、調味料にラー油置いてるし。いわゆる、ジャンク系的な良さも持ったハイブリッドな立ち食いそば屋なのである

・十条店は

と言っても、江古田の『のじろう』はカレーなどのご飯ものについてはミニだけで、あくまでそばメニューがメイン。ただ、十条店は券売機の時点でちょっと違うオーラを漂わせていた。

勝ちカツ丼!

黒豚カレーライス!!

──と、ミニではないご飯ものがトップでアピールされている。メニューがバラエティー豊かだ。元々ハイブリッドな店ではあるため、チャレンジングさが垣間見える。それにしても……

「黒豚カレーかつ丼(税込900円)」って何だァァァアアア!?

・流行ってんの?

前回に続き、また出会ってしまった立ち食いそば屋のカレー&かつ丼。カレーかつ丼と言えば富士そばが有名だけど、天かめだけでなく、現代的な十条の『のじろう』にも登場していることでこう思わずにはいられなかった。「何これ流行ってんの?」と。

ここから雨後の筍のように立ち食いそば業界にカレー&かつ丼が現れる可能性もゼロではない。そんな衝撃的な未来を感じたので黒豚カレーかつ丼を注文してしまった。

・第三勢力

カレーには黒豚のひき肉がふんだんに入っている。それゆえか、食べてみると、カレーソースは肉の旨みが溶けだし一体となったコクとまろやかさ。口当たりが優しく後味が深いバランスは、カレー専門店みたいな質の高さを感じる

そして、質の良さはとんかつからも感じられた。揚げたてのとんかつをサクッと食べる度に肉がジューシーさを放つ。そんなカレーとかつ丼を合わせて食べると、口の中は色んな豚の楽しみが合体した豚祭に

カレーにもやっぱり感じたハイブリッドさ。また新しいタイプの立ち食いそば屋の「カレー&かつ丼」と言える。今のところ出会ったもの全部に個性が出ているのが興味深い。

突如として現れた3つ目の「カレー&かつ丼」。はたして、立ち食いそば屋のカレーの勢力図はどうなっていくのだろうか。今後を見守りたい。 

・今回紹介した店舗の情報

店名 江戸前立喰い肉そば肉うどん のじろう 住所 東京都北区十条仲原1-11-2 営業時間 7:00~20:00 定休日 無休

執筆:中澤星児 Photo:Rocketnews24.

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