【欧州市況】株式指数ほぼ横ばい、ウニクレディト下落-独長期債上昇
Allegra Catelli
25日の欧州市場では、ドイツ短期債が下落し、ユーロ圏HCOB総合購買担当者指数(PMI)速報値の発表を受けた22日の上げの一部を消した。長期債は上昇。トランプ次期米大統領がスコット・ベッセント氏を次期財務長官に指名したことを好感し、上昇した米国債に連れ高した。
独仏債のスプレッドは一時3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)拡大して83bpとなったが、引けまでにこの拡大をほぼ消した。当初の拡大は、極右政党の指導者であるルペン氏が、予算案を巡り内閣不信任に動く恐れが懸念された。
短期金融市場が見込む12月の欧州中央銀行(ECB)利下げ幅は34bpと、前週末の37bpから縮小した。
株式は指標のストックス欧州600指数がほぼ変わらずで引けた。朝方は高く始まったものの、ドイツのIfo期待指数が予想以上に低下し、ユーロ圏経済の健全性を巡る懸念が強まった。
銀行業界のM&A(企業の合併・買収)に対する注目も続いた。イタリアの銀行バンコBPMに株式交換で100億ユーロ(約1兆6200億円)規模の敵対的買収を仕掛けた同国の競合行、ウニクレディトは下落。同行が買収を狙うのは2行目で、アンドレア・オーチェル最高経営責任者(CEO)はドイツのコメルツ銀行の買収も目指している。
ウニクレディトの発表を受け、バンコBPMの株価は急騰した一方、コメルツ銀は大幅安となった。
原題:European Stocks Steady Amid Economic Concerns; UniCredit Falls(抜粋)
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