【今朝の5本】仕事を始める前に読んでおきたい厳選ニュース

マーケットで話題になったニュースをお届けします。一日を始めるにあたって押さえておきたい5本はこちら。

トランプ氏も参加

トランプ米大統領は日本との間で関税や軍事支援の費用、「貿易の公平性」について交渉する会合に自分も出席すると、自身のソーシャルメディア・プラットフォーム「トゥルース・ソーシャル」への投稿で表明した。赤沢亮正経済再生担当相との協議には、ベッセント財務長官とラトニック商務長官も出席するという。トランプ氏は「うまくいけば、日本と米国にとって良い(素晴らしい!)結果が得られるだろう!」と記した。トランプ米大統領と交渉開始で合意した石破茂首相は、赤沢氏を日米交渉の担当閣僚に指名。赤沢氏は16-18日の日程で訪米する。

物価安定を重視

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、関税に伴う物価上昇がより持続的なインフレ高進を引き起こさぬよう、金融当局が重点を置いていると改めて強調した。議長は講演で「長期のインフレ期待をしっかり抑制し続け、物価水準の一時的上昇が継続的なインフレ問題にならないよう確実に対処することが、われわれの責務だ」と述べた。最大限の雇用達成と物価安定という2大責務のバランスをうまく取っていくとし、「物価の安定がなければ、全ての米国民に恩恵をもたらすような長期にわたる力強い労働市場環境の実現は不可能だ」と語った。パウエル氏は「当面、政策スタンスの調整について検討する前に、情勢が一段と明確になるのを待つ態勢が整っている」と述べた。

中国包囲網

トランプ米政権は貿易相手国との関税交渉を利用して、中国への圧力を強める準備をしていると、複数の関係者が明らかにした。中国が米関税を迂回(うかい)できないよう封じ込めることが狙いだという。このプロセスを知る関係者によれば、トランプ政権の経済顧問らは貿易相手国代表との会合で、中国と緊密な関係にある特定国からの輸入に関税を課す「二次的関税」の発動を協議している。他の関係者によれば、米政府は中国からの過剰な輸入品を受け入れないよう貿易相手国に求めてもいる。これらの他にも中国に関する関税譲歩案が議論される可能性があるという。

中国に敬意を

中国政府は米国との貿易交渉に応じる前に、トランプ政権の高官が無礼な発言を慎み、中国に対して敬意を示すことなどを求めていると、関係者が明らかにした。バンス副大統領が最近、「中国の農民」について発言したことに中国政府は顕著な不快感を示している。このほか米国がより一貫した立場を取ることや、制裁および台湾に関する中国の懸念に対処する意思を米国が示すこと、さらにはトランプ氏が支持する交渉責任者を米国が指名することを中国は望んでいるという。報道を受け、オフショア人民元は対ドルで0.2%上昇した。

駆け込み購入

米小売売上高は3月に前月比1.4%増加。この2年余りで最も大きく増えた。自動車販売も2年ぶりの大幅増となった。自動車に対する関税が引き上げられる前に、消費者が購入を急いだことが示唆される。ブルームバーグ・エコノミクスは「3月のデータは、関税が引き起こした駆け込み購入と飲食店の回復という両方の影響を示している。飲食店は今年の早い段階では低調だった。ただ、他の分野の支出も引き続き抑制されている。関税を巡る不確実性が高い中、消費者の慎重姿勢を示している」と分析した。

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