津波がハワイに到達、約1.2メートル-各国で警戒

カムチャツカ半島沖で発生したマグニチュード8.8の地震の影響で、太平洋沿岸各地に津波警報が発令され、ハワイで高さ4フィート(約1.2メートル)の津波が観測された。カリフォルニア州では、津波の初期兆候が確認された。

  ハワイでは一部の警報が注意報に引き下げられ、避難者の帰宅が認められたほか、中国の上海での警報は解除されたものの、当局は依然として警戒している。

  ハワイのグリーン知事は「これまでのところ大きな波は確認されていない」としながらも、津波接近の兆候とされる海岸線から水が引く現象が確認されていることを指摘。「少なくともあと2-3時間は、警戒を続ける必要があるだろう」と述べている。

千島列島北部のパラムシル島にある都市セベロクリリスクの沿岸地帯を襲った津波

  30日発生した地震の震源の深さは21キロと推定されており、日本や中国、米国、カナダに加え、インドネシアやニュージーランドにも津波警報が発令された。

  米地質調査所(USGS)の最新データによれば、マグニチュード8.8の地震は、世界全体で見ても2011年以降で最も強い地震となる。また、ロシアにおいては1952年以来最大規模の地震とされている。

カムチャツカ半島沖でマグニチュード8.8の地震が発生

  カリフォルニア工科大学の地震学者、ルーシー・ジョーンズ氏は「今回の地震は非常に大規模で、莫大な量の海水を移動させた。通常この規模の地震であれば、太平洋の反対側にまで津波が到達する」とブルームバーグ・ニュースに語った。

  米海洋大気庁(NOAA)によると、日本では各地で高さ30センチ程度の津波が観測された。

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  中国当局は、現地時間の30日夜までに、上海市や浙江省に最大1メートルの津波が到達する可能性があると予測していたが、上海の警報は解除された。

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  カナダ当局は、強い海流への警戒を呼びかけた。インドネシアは東部の広い範囲にわたり最大50センチの津波が到達する可能性があるとしてウォッチ(監視)警報を発令した。

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  フィリピン当局は、先に出していた津波に対する警告を解除した。

  日本では一部地域の津波警報が注意報に引き下げられた。

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原題:Tsunami Reaches US as Powerful Quake Puts Pacific on Alert (1)Tsunami Reaches Hawaii as Powerful Quake Puts Pacific on Alert(抜粋)

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