独CPI、2月速報は+2.8% コア指数は伸び鈍化

ドイツ連邦統計庁が28日発表した2月の消費者物価指数(CPI)速報値は、欧州連合(EU)基準(HICP)で前年比2.8%上昇した。ベルリンの市場で2020年撮影。(2025年 ロイター/Annegret Hilse/File Photo)

[ベルリン 28日 ロイター] - ドイツ連邦統計庁が28日発表した2月の消費者物価指数(CPI)速報値は、欧州連合(EU)基準(HICP)で前年比2.8%上昇した。伸び率は前月と変わらずで、アナリスト予想の2.7%を小幅上回った。

前月比は0.6%上昇、予想は0.5%上昇だった。

変動が激しい食品とエネルギー価格を除いたコア指数は、2.6%上昇。前月の2.9%から伸びが鈍化した。

高止まりが続き、全体のインフレ率の押し上げ要因となっていたサービスインフレ率は3.8%と、2024年10月以来初めて4%を下回った。

エネルギーコストの高騰や依然として高水準の金利、不透明な経済見通しなどを背景に24年のドイツの国内総生産(GDP)は、2年連続のマイナス成長となり、ユーロ圏内で最も景気が低迷した。 もっと見る

独欧州経済センター(ZEW)の専門家、フリードリヒ・ハイネマン氏は、ドイツはスタグフレーションの状態にあると指摘。「産業が深刻な景気後退(リセッション)に直面し、失業率が上昇する中、インフレ率は2%をわずかに上回る水準で高止まりしている」と述べた。

それでも、ユーロ圏のインフレが欧州中央銀行(ECB)が目標とする2%に近づき、今後数カ月でさらに緩和するとの見方から、ECBは来週6日の理事会で、昨年6月以来、6回目となる利下げに動くとみられている。

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