中国が万科の債務返済支援へ、1兆円規模の資金計画検討-関係者
Bloomberg News
- 200億元相当の特別地方債枠で売れ残り物件など購入に充てる案
- こうした資金で年内期限の公募・私募債務の返済進めること可能に
中国当局は資金繰り難に陥っている不動産開発大手の万科を巡り、年内に約500億元(約1兆円)相当の資金不足を補う支援案の策定に取り組んでいる。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
非公開情報だとして匿名を条件に話した関係者によると、規制当局は同計画で、200億元規模の特別地方債枠を使って万科から売れ残り物件や空き地を買い取る案を検討している。こうした資金があれば、万科は今年に期限を迎える公募・私募債務の返済を進めることができるという。
関係者によれば、深圳に本社を置く万科と関連会社は新たな債券発行や銀行借り入れなど他の資金調達手段を債務支払いに充てることも認められる可能性がある。計画の詳細はなお変更されることもあり得るという。万科が具体的な債券発行に向けた作業に着手したかは不明だ。
Debt recovers on state support
Source: Bloomberg
万科はブルームバーグの問い合わせに対し、「今年の公募債返済に全力を挙げる」とし、今後も住宅販売や資産売却、非中核事業からの撤退、新たなファイナンスの追求を通じて資金調達を続けると回答。同社によると、年内に返済期限を迎える公的債務は360億元で、1月に30億元を返済したという。
深圳市政府と住宅都市農村建設省にコメントを求めたが、すぐには返答がなかった。
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