FRB、株式・不動産評価の脆弱性を指摘-注視必要と金融安定報告
Katanga Johnson
- インフレ持続と資産市場の調整が顕著なリスクと市場関係者など言及
- 国際貿易を巡る不安の高まり、政策の不確実性にも警戒感が示された
米連邦準備制度理事会(FRB)は25日公表した最新の金融安定報告で、株式や不動産のバリュエーション(評価)に関係する脆弱(ぜいじゃく)性に言及した。一部の市場は今月下げに見舞われたが、資産価格はなお注視が必要だと指摘した。
FRBは「アナリストの予想利益の調整ペースは市場価格と比較して遅く、最近の下落後も株価は予想利益と比べ引き続き割高だ。米国債利回りは各年限で、2008年以降の水準の上限にとどまっている」と認識を示した。
金融安定報告は、業界のレバレッジに特に言及し、資金調達リスクも懸念されるとした。4月11日時点の市況とデータを報告は反映し、大きな変動に見舞われた今月初めも資金調達市場は耐性を示したと分析した。
報告によれば、一部の金融機関では固定利付資産の評価損が引き続きかなり大きく、金利変動の影響を受けやすい状態が続いている。
FRBが意見を聞いた市場関係者やリサーチ担当者は、国際貿易を巡る不安の高まり、政策の不確実性と米政府債務の持続可能性に関連するリスクに警戒感を示した。
「インフレの持続と資産市場の調整を複数の回答者が顕著なリスクとして挙げた」という。回答の大多数は今月2日より前に届いた。
原題:Federal Reserve Flags Risks Tied to Asset-Valuation Pressures(抜粋)
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