【阪神】佐藤輝明、バース、金本に次ぐMVP「天国で見守ってくれている」生え抜き野手では76年ぶり(スポーツ報知)
◆NPB AWARDS 2025 supported by リポビタンD」(26日・グランドプリンスホテル新高輪) 今季のプロ野球のタイトル獲得者などを表彰する「NPB AWARDS 2025 supported by リポビタンD」が26日、都内で行われ、阪神・佐藤輝明内野手(26)がセ・リーグ最優秀選手(MVP)を受賞した。球団の野手ではR・バース、金本知憲に次いで3人目。1リーグ時代を含めると、生え抜き打者では1949年の藤村富美男以来となった。パはソフトバンクのリバン・モイネロ投手(29)が初のMVPに選ばれた。 佐藤輝は感謝を伝えると決めていた。黒のタキシードに蝶ネクタイを締めて臨んだ晴れ舞台。最優秀選手賞の壇上で家族に「ありがとう!」を届けた後、昨年に亡くなった祖父を思った。「今日の姿を見せてあげたかった。それでも天国で見守ってくれている」。40本塁打、102打点で2部門のタイトルも獲得。「素直にうれしい」と最高栄誉をかみしめた大砲は、決意を新たにした。 球団の野手ではR・バース、金本知憲に次ぐセMVP受賞。1リーグ時代を含めると、生え抜き打者では、1949年の藤村富美男以来、76年ぶりの快挙だ。1位得票244は、同僚の石井の21を大きく引き離した。来年3月のWBCにも「選ばれたい」と気合十分。25日には3年連続4度目のメジャーMVPに輝いたドジャース・大谷も参戦表明しており「世界一のバッター。間違いなく」と尊敬し、打撃フォームも参考にする主砲は目を輝かせた。 「目の前で見たいし、何か聞けるチャンスがあったら聞いてみたい」。今年の日米MVP受賞者が同じ侍のユニホームに袖を通し、共に世界一を目指す―。夢のようなストーリーをファンは心待ちにし、背番号8も「僕が頑張らないと話にならない」と思い描く。「日の丸を背負ってWBCを戦うということは本当に名誉あること」と語気を強めた。 その先には、球団史上初のセ・リーグ連覇を狙う2026年シーズン。巨人・岡本、ヤクルト・村上らが米メジャー挑戦を表明する中、来季のNPBの主役も絶対に譲らない。三塁手部門でベストナインとゴールデン・グラブ賞も受賞。3冠王の期待もかかる佐藤輝には、まだまだ進化の余地がある。「(来年も)MVPを目指す。チームを引っ張れるような活躍を」。球団レジェンドらも成し得なかった連続受賞で、新たな時代を先導していく。(中野 雄太)
報知新聞社