米国、アッバス議長ら80人のビザ発給拒否-国連総会への出席困難に

Eric Martin

  • パレスチナはテロ行為を一貫して非難すべきだ-ルビオ米国務長官
  • 来月開かれる国連総会への出席が事実上不可能となる見通し

トランプ米政権は、パレスチナ自治政府のアッバス議長および他のパレスチナ当局者80人に対し、ビザ(査証)を発給しない方針を示した。これにより来月開かれる国連総会への出席が事実上不可能となる見通しだ。

  ルビオ国務長官は、パレスチナ自治政府およびパレスチナ解放機構(PLO)は「10月7日の大虐殺を含むテロ行為を一貫して非難しなければならない」と指摘。パレスチナ指導部に対し「臆測に基づくパレスチナ国家の一方的な承認を得ようとする」取り組みをやめるべきだと強調した。

  国務省当局者は、アッバス氏および他の当局者がビザ発給拒否の対象となっていることを確認した。これに先立ち、アッバス氏らがビザを得られない見込みだとAP通信が報じていた。

  今回の措置は、米国が長年維持してきた方針を覆すものだ。これまで米国は、アッバス氏を含むパレスチナの指導者に対しビザを発給し、国連年次総会への出席と演説を認めてきた。アッバス氏は9月23日から始まる総会で演説する予定だった。

  国連本部をニューヨークに設置することを定めた「国連本部協定」では、米国は当地での国連関連行事に出席する各国高官にビザを発給する義務を負っている。米国はこれまで、イランのような敵対的関係にある国の高官にもビザを発給してきた。

  イスラエルがパレスチナ自治区ガザでイスラム組織ハマスへの軍事作戦を続けるなか、米国のパレスチナ当局者に対する不満は高まっている。

  フランス、カナダ、イギリスなどは来月の国連総会にあわせてパレスチナ国家を承認する方針を示唆している。この動きはイスラエルのネタニヤフ首相に対し、ハマスへの軍事作戦を終結させるよう圧力をかける狙いもある。

  一方、イスラエルはパレスチナ国家の樹立を認めず、こうした承認の動きはハマスに恩恵を与えると非難している。

原題:US Will Deny Visas to Top Palestinian Leaders Before UN Meeting(抜粋)

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