米財務省、国債発行計画据え置き見通し ガイダンス変更に注目

 米財務省は30日に公表する国債発行計画で、ほとんどの入札規模を5四半期連続で据え置く見通しだが、投資家は今後の増額や短期的な減額の可能性に注目している。写真はドル紙幣。2018年2月撮影(2025年 ロイター/Jose Luis Gonzalez)

[ニューヨーク 28日 ロイター] - 米財務省は30日に公表する国債発行計画で、ほとんどの入札規模を5四半期連続で据え置く見通しだが、投資家は今後の増額や短期的な減額の可能性に注目している。

財務省は28日、第2・四半期に5140億ドルの借り入れを見込んでいると発表した。2月時点の予想を3910億ドル上回る。

同省は2月、今後数四半期の国債発行計画について、ほとんど変更しない見通しを示した。

財務省が同様のガイダンスを繰り返した場合、少なくとも短期的には借り入れニーズを満たすために短期債に依存し続けられるという自信を示すことになり、関税の影響で4月初旬に打撃を受けた長期債を支援することになる。

クレジットサイツの投資適格級債・マクロ戦略責任者、ザカリー・グリフィス氏は「市場を動かす可能性のあるフォワードガイダンスの変更があるかどうかが焦点となる」と述べた。

TDセキュリティーズの米金利戦略責任者、ゲンナディ・ゴールドバーグ氏は、短期債の入札規模を増やす方向へのシフトを投資家は歓迎するだろうと述べた。

トランプ大統領が4月2日に大規模な関税措置を発表したことを受け、長期債利回りは急上昇したが、1週間後に90日間の停止措置が発表されたことから安定した。

BNPパリバのアナリストはこのところの市場のボラティリティーにより、財務省は「費用対効果の高い選択肢」として、より長期の利付債入札の規模を若干削減することを検討する可能性があるとの見方を示した。

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