大学入学共通テスト 塾講師は「新課程の受験生に負担かけない問題」 新教科「情報」は「難易度は標準的」と分析【福井】

18日から2日間の日程で、大学入学共通テストが行われました。2022年度から始まった新たな学習指導要領の下で学んだ高校生が受験を迎え、新たな教科「情報」が加わるなど、内容が大幅に変更されました。           新たな学習指導要領に基づき、これまでの6教科30科目から7教科21科目に再編された大学入学共通テスト。福井県内の志願者数は前年度より22人少ない3148人で、3大学の5会場で行われました。    テストを終えた受験生たちは「やりきったかなという気持ち。(情報については)自分でその場で考える問題っていうのが多かったかなと思う。あと1カ月間自分ができることを探して自分のレベルをあげて頑張っていきたい」などと話し、次の試験に向けて気持ちを切り替えていました。   大学入試センターによりますと、今回の共通テストでは全国で4人の不正行為が確認され、このうち1人が県内でした。県内では、1日目の地理歴史・公民の試験で、試験官が解答をやめる指示をしたにもかかわらずマークシートへの記入を続けていたため、不正行為とされました。これにより全ての科目の得点が無効となったということです。      福井市内で学習塾を運営する英心うえの塾・理数適塾の中村大輔代表は「今年の傾向としては、新課程になったので受験生に負担をかけないように問題が作られているという印象。英語は、2年連続で6000語を超えていたのが600語ほど減っている。国語も(1問あたりの解答の)選択肢が5つから4つに減り、時間的な余裕も生まれている」と今回の共通テストを分析します。     ◆新教科「情報」 新たに加わった「情報」は、プログラミングやデータ分析などの知識を問うもので、今回実施された「情報1」では、複数人で作業を分担するためのプログラミングを考えさせたり、日本国内の旅行者数のデータを分析したりといった問題が出されました。   英心うえの塾・理数適塾の中村大輔代表は「難易度は予想された通りの標準的なものが出た。試作問題の構成や形式が再現されていたので、模試で作られた問題を丁寧にやっているとまぁまぁ出来たのかなと思う。ただ、知識だけで解ける問題というよりはデータの活用とプログラミング、問題演習を重ねて考える力を付けていないと解けない問題が大半だったので、きついと思った学生もいたかもしれない」と分析します。   また、全ての日程の最後に設定され、理科や数学の試験でかなり疲労がたまったあとの試験だったため「体力的にかなり負担だったのでは」ということでした。   「情報」は文系理系を問わず、共通テストではすべての人が受けますが、国公立の2次試験や私立入試で「情報」が入ることはあまりないといいます。「国公立によって、どの科目を大きくしてどの科目を小さくするか配点は決まっていて、「情報」を100%入れる大学もあるが、5%くらい圧縮する大学や、参考程度に見るという大学もあるので、受ける大学によってそれぞれ」(英心うえの塾・中村代表)    ◆今後の日程 体調不良などで欠席した受験生への追試験は1月25日、26日に東京と大阪で実施され、県内では7人の申請が認められました。      

平均点の中間発表は1月22日で、最終発表は2月6日。国公立大学の出願受付けは1月27日から始まります。       

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