ブエルタ・ア・エスパーニャ2025 ピレネー頂上ゴールの第7ステージはアユソが優勝|サイクルスポーツがお届けするスポーツ自転車総合情報サイト|cyclesports.jp

スペインで開催中の第80回ブエルタ・ア・エスパーニャ(UCIワールドツアー)は、8月29日にアンドラ公国のアンドラ・ラ・ベリャをスタートしてスペインへと戻り、カテゴリー1のセルレル頂上にゴールする188kmで、ピレネー山岳区間の第7ステージを競い、地元スペインのフアン・アユソ(UAEチーム・エミレーツ)が独走で逃げ切り、22歳で区間初優勝を果たした。  

前日に総合争いから脱落したアユソが独走で逃げ切って区間初優勝(photo : Unipublic/Rafa Gómez/Sprint Cycling Agency)

  アユソは前日のアンドラ頂上ゴールでメイン集団から12分近く遅れてゴールし、総合争いから既に脱落していて、この区間優勝はそのリベンジになった。彼は敢闘賞も獲得した。UAEチーム・エミレーツは、第5ステージのチームタイムトライアルで優勝してからこれで3連勝になった。

区間2位は1分15秒遅れでイタリアのマルコ・フリーゴ(イスラエル・プルミエテック)、3位は1分21秒遅れでスペインのラウル・ガルシア(アルケア・B&Bホテルズ)だった。総合リーダーのラ・ロハのグループは2分35秒遅れでゴールし、ノルウェーのトルシュタイン・トラーエン(バーレーン ヴィクトリアス)が総合首位を守った。  

ノルウェーのトラーエンが総合首位を守った (photo : Unipublic/Rafa Gómez/Sprint Cycling Agency)

  アユソが最初の峠でアタック

最初の峠でアタックしたアユソ (photo : Unipublic / Cxcling / Antonio Baixauli)

  アユソはこの日最初に越えたカテゴリー1のプエルト・デル・カント峠の頂上まで残り22kmで集団からアタックし、37.9km地点の頂上を先頭で通過した。下りで山岳賞ジャージを着たチームメイトのジェイ・ヴァイン(UAEチーム・エミレーツ)や、ポイント賞ジャージを着たマス・ピーダスン(リドル・トレック)がアユソに合流し、12人の逃げ集団が形成された。彼らはバーレーン ヴィクトリアスがコントロールする集団に最大で4分10秒のタイム差を付けた。

逃げには山岳賞リーダーのヴァインとポイント賞リーダーのピーダスンが入っていた (photo : Unipublic / Cxcling / Antonio Baixauli)

  途中、2カ所あったカテゴリー2の峠はヴァインが先頭で通過して山岳賞ポイントを稼いだ。最後のカテゴリー1のセルレル山の登坂が始まる前に設定されていた中間スプリントはピーダスンが先頭で通過した。彼はここでこの日の仕事を終えた。最後の坂はヴァインが先頭を引き続けた後、残り10.9kmでアユソがアタックし、フリーゴが追走を試みたが、直ぐに置いていかれてしまった。

アユソはそのまま後続に1分以上のタイム差を付け、独走で区間初優勝を果たした。後方のメイン集団では、最後の登坂が始まるとチームヴィスマ・リースアバイクが先頭を引き始めたが、中盤でUAEチーム・エミレーツが主導権を握り、ポルトガルのジョアン・アルメイダ(UAEチーム・エミレーツ)が攻撃を試みた。しかし、デンマークのヨーナス・ヴィンゲゴー(チームヴィスマ・リースアバイク)やイタリアのジューリオ・チッコーネ(リドル・トレック)を出し抜く事はできなかった。結局総合を争う選手たちはラ・ロハを着たトラーエンの集団でゴールした。  

ラ・ロハを擁するバーレーン ヴィクトリアスが集団をコントロールした (photo : Unipublic / Cxcling / Antonio Baixauli)

  ■区間初優勝したアユソのコメント 「とても難しかったから、これは最高の勝利の1つだ。集団は、特にチームヴィスマ・リースアバイクは、ボクを逃がしたくないから、レースの最初の1時間に1人で走らなければならなかった。最初の1時間は苦しんだ。逃げに加わるには、他の選手たちよりも先に(最初の)プエルト・デル・カント峠を越えなければならないと分かっていた。最後はヴァインが素晴らしい仕事をしてくれて、それを仕上げる事ができた」

  ■第7ステージ結果 [8月29日/アンドラ・ラ・ベリャ(アンドラ)~セルレル – ウエスカ・ラ・マヒア/188km] 1. J. AYUSO (UAE TEAM EMIRATES XRG / ESP) 04h 49′ 41” 2. M. FRIGO (ISRAEL – PREMIER TECH / ITA) + 01′ 15” 3. R. GARCIA PIERNA (ARKEA-B&B HOTELS / ESP) + 01′ 21” 4. H. TEJADA (XDS ASTANA TEAM / COL) + 01′ 28” 5. S. QUINN (EF EDUCATION – EASYPOST / USA) + 01′ 28” 6. K. VERMAERKE (TEAM PICNIC POSTNL / USA) + 01′ 28” 7. E. SEPULVEDA (LOTTO / ARG) + 01′ 28” 8. B. ROLLAND (GROUPAMA-FDJ /FRA) + 02′ 17” 9. M. SOLER (UAE TEAM EMIRATES XRG / ESP) + 02′ 30” 10. T. PIDCOCK (Q36.5 PRO CYCLING TEAM / GBR) + 02′ 35”

22. T. TRÆEN (BAHRAIN VICTORIOUS / NOR) + 02′ 35”

■第7ステージ後の総合成績(ラ・ロハ) 1. T. TRÆEN (BAHRAIN VICTORIOUS / NOR) 25h 18′ 02” 2. J. VINGEGAARD (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / DEN) + 02′ 33” 3. J. ALMEIDA (UAE TEAM EMIRATES XRG / POR) + 02′ 41” 4. G. CICCONE (LIDL-TREK / ITA) + 02′ 42” 5. L. FORTUNATO (XDS ASTANA TEAM / ITA) + 02′ 47” 6. M. JORGENSON (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / USA) + 02′ 49” 7. J. HINDLEY (RED BULL – BORA – HANSGROHE / AUS) + 02′ 53” 8. G. PELLIZZARI (RED BULL – BORA – HANSGROHE / ITA) + 02′ 53” 9. E. BERNAL (INEOS GRENADIERS / COL) + 02′ 55”

10. F. GALL (DECATHLON AG2R LA MONDIALE TEAM / CAN) + 02′ 58”

[各賞] ■ポイント賞 : M. PEDERSEN (LIDL-TREK / DEN) ■山岳賞 : J. VINE (UAE TEAM EMIRATES XRG / AUS) ■新人賞 : G. PELLIZZARI (RED BULL – BORA – HANSGROHE / ITA) ■チーム成績 : UAE TEAM EMIRATES XRG (UAE)

■敢闘賞 : J. AYUSO (UAE TEAM EMIRATES XRG / ESP)

  第8ステージは平坦区間

●第8ステージのコースプロフィール (MAP : UNIPUBLIC)

  8月30日はモンソン・テンプラリオからサラゴサまでの163.5kmで、平坦区間の第8ステージが行われる。

(photo : Unipublic / Cxcling / Antonio Baixauli)

ブエルタ・ア・エスパーニャ公式サイト

J SPORTS ブエルタ・ア・エスパーニャ2025 全21ステージ独占生中継&LIVE配信

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