トランプ氏側近特使がプーチン氏と会談、ロシア「米ロの立場接近」

米政権のウィットコフ中東担当特使がモスクワでロシアのプーチン大統領と会談した。25日、モスクワで撮影(2025年 ロイター/Sputnik/Kristina Kormilitsyna/Pool via REUTERS)

[25日 ロイター] - トランプ米大統領側近のウィットコフ中東担当特使が25日、訪問先のモスクワでロシアのプーチン大統領と会談し、ロシア・ウクライナ戦争の終結に向けた米国の計画について協議した。会談は3時間に及び、同席したロシアのウシャコフ大統領補佐官(外交担当)は、米ロの立場が接近したと述べた。

ウィットコフ氏がウクライナ戦争を巡りプーチン氏と会談するのは今回が4回目。トランプ氏はこうした会談を戦争終結に向けた外交の重要な局面と位置づけている。

ウシャコフ氏は記者団に対し、会談は建設的で極めて有益だったとし、「ロシアと米国はウクライナを巡る問題だけでなく、他の国際問題についても立場を一段と接近させることができた」と言及。「ウクライナ問題については、ロシアとウクライナの代表者による直接交渉を再開する可能性に焦点が当てられた」と述べた。

ロシアとウクライナは2022年2月のロシアによる全面侵攻開始直後に直接交渉を行ったが、その後は直接交渉は行われていない。

ウィットコフ氏はプーチン氏との今回の会談について今のところコメントしていない。

ウィットコフ氏は中東担当特使でありながらも、ウクライナ戦争終結に向けたトランプ氏の取り組みを進めるキーマンとして浮上。ロシアの主張を代弁しているとの批判も出ている。

今回の会談にはロシア側からウシャコフ氏のほかにロシア直接投資基金のキリル・ドミトリエフ総裁も同席。ドミトリエフ氏はウクライナ停戦を巡る米国との協議でロシア側のキーマンとみられている。ロシア紙イズベスチヤは会談に先立ち、ドミトリエフ氏とウィットコフ氏がモスクワ中心部を散策する写真を公開した。

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