カナダ総選挙、自由党が接戦制す 少数与党と報道も
[オタワ 28日 ロイター] - 28日投開票されたカナダ下院(定数343)総選挙は、カーニー首相率いる与党・自由党が政権維持を確実にした。ただ、CTVニュースは同党が過半数を獲得できず少数与党になると予想している。
中道右派の最大野党・保守党のポワリエーブル党首はカーニー氏に祝意を示し、敗北を認めた。
カーニー氏は選挙戦で、関税を巡り米国に強硬な姿勢で臨むと公約。一方、9年にわたる自由党政権を受けて変革を訴えた保守党も予想以上に健闘した。
自由党は161議席で当選またはリードし、保守党が150議席で続いている。開票作業は続いており、自由党が過半数を獲得できるかどうかは、投票が最後に締め切られた西部ブリティッシュコロンビア州の結果に左右される可能性がある。
公共放送CBCも自由党の勝利が確実と伝えたが、過半数獲得については予測を示していない。
今回の結果は、トルドー前首相が辞任を表明し、トランプ米大統領がカナダ併合論や関税に言及し始める前の1月の世論調査で20ポイントのリードを許していた自由党にとって、目覚ましい逆転劇となった。
トランプ氏は28日も交流サイト(SNS)への投稿で、カナダは米国の51番目の州になるべきだと改めて主張した。
カーニー氏は選挙戦で、経済問題に対処してきた経験から、自身がトランプ氏に対応するのに最適な指導者だと強調。一方、ポワリエーブル氏は生活費高騰や犯罪、住宅危機などを巡る懸念に焦点を当てた。
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