【突然のガチ勢】『ガンダムW』期間限定パネルを全国制覇してみた結果 “アニオタとして生きる人生” が楽しそうすぎて泣いた

『新機動戦記ガンダムW(ウイング)』は1995年から96年にかけて放映されたテレビアニメで、当時小学生だった私は結構エグい感じのハマり方をしていた。どうエグいかというと、まぁ要するに ““ 腐 ”” な感じである。詳細は差し控えるが、あれはガチヤバかった。

95〜96年といえば、かの『エヴァンゲリオン』が放送された年でもある。同時進行でエヴァにもハマっていた私には、アニオタとしての将来が保証されているかにみえた。が……どういうワケか、私のアニオタ人生はあの2年間でピタリと終了した。

理由は長くなるから省くとして、ともかく今年はガンダムW(とエヴァ)の放送30周年だ。今や “今期のアニメの話題” を何より苦手とする私であるが、あの輝かしい2年間を忘れたことは1秒もないぞ。ガンダムWの30周年……全力で祝いたいッ!!!!!!!

・アニメイト×ガンダムW

現在、アニメイトの一部店舗で『《新機動戦記ガンダムW》Knight Style in アニメイト』、また併設するカフェ『Gratte(グラッテ)』において『新機動戦記ガンダムW カフェリバイバル×Gratte』が同時開催中である。

内容は限定グッズやコラボドリンクの販売、購入金額に応じてランダムにポストカードやらコースターが貰える……というものだ。詳しくはアニメイトの公式サイトをご参照ください。いやはや、令和の世にガンダムWコラボとは泣けるにも程がありますね。

そしてイベント開催店舗の中でもさらに限られた5店舗においては、なんと限定作画のスタンディパネルが設置されるとのこと! 何を隠そう私、ランダムグッズをコンプする財力はないけど5店舗巡る行動力はあるタイプ。行くしか……ねぇ!

・永遠の私の推し

ガンダムWをご存知ない方はいないと思うが一応ざっくり説明しておくと、5人の少年がガンダムに乗って地球ないし宇宙で戦う……そういうストーリーである。「5店舗にパネルが設置される」とお伝えしたのは、つまり各店舗ごとに1キャラってこと。

実はこの時点で5店舗制覇するつもりはなかったのだが、まず私が向かったのはイベント初日(8月8日)のアニメイト大阪日本橋店

理由はもちろん、愛するトロワ・バートンその人のパネルが設置されているからに他ならない。30年前に “推し” という言葉はなかったけれど、今でいうところの私の推しキャラだ。イベント初日に推しキャラめがけて遠征してる私、すごくガチっぽい!!!

……と、ここで問題発生である。推しパネルと対峙したはいいが、誰かにシャッターを押してもらわねばツーショが撮れない(当たり前)。Gratteでは様々な作品とのコラボが同時開催されており、どの客が何を目当てに訪れているのか、判別するのは割とむずいのだ。

そこで私は券売機周辺を(迷惑にならない程度に)チョロチョロし、ガンダムW目当ての人を探した。かくして5分後。私は1人のお姉さんに狙いを定め、そっと声をかけた……「デュオ君、お好きなんですか?」と。

そんなこんなで快く撮影してもらった推しとのツーショがこちらです!

やはりガンダムW好き同士は心が通じ合うもの。お姉さんは時おり壁にぶつかりながら、様々な角度で大量に撮影してくれた。何も言わずとも分かる……30年間ずっとガンダムWを好きでいた者にとって、今ここにいることがどれほど感慨深いのかが。

と、ここで奇跡起きる。

我々のやりとりを見ていた別のお姉さんがスッ……と近づいてきたかと思えば、「トロワ、お好きなんですね?」と一言。同時にトロワのポストカードをバッグから取り出し、あろうことか「差し上げます」と言い出したのだ。

これはガンダムW関連商品を1100円(税込)購入すると、全6種の中からランダムで1枚もらえるもの。遠慮する私に「ダブってますので」とだけ言い、お姉さんは音もなくその場を去った。

コンプとはいかないまでも「トロワを引くまでは積む」と覚悟していた私にとって、無銭で目的が達成できてしまうという思わぬ僥倖……なんてことはどうでもよくて、ガンダムW好き同士の絆がここまで深いものかと、私はただただ感動し立ち尽くすのだった。

・カトル・ラバーバ・ウィナー編

この件に関してはまだまだ語り足りないが、1カ所目から長くなりすぎたので、ここからは駆け足でいきたいと思う。

次に訪れたのはアニメイト梅田店。ここには怒らせると一番やべえ奴ことカトル君がいらっしゃる。トロワとカトルを同じ大阪に配置するあたり「アニメイトさん、分かってらっしゃる」って感じよね〜(オタク特有の早口)。

別作品のパネルと並べて配置してある点は若干納得がいかなかったものの、まぁスペースの都合があるのだろう。アニメイトさん、ありがとうございます!

と、ここでまた奇跡起きる。

日本橋店でシャッターを切ってくれたお姉さんと再び遭遇したのだ!!!!

シャッターを切ってもらった間柄とはいえ、ほんの数分喋っただけの赤の他人。にも関わらず我々は自然と手を取り合い、まるで旧知の仲のように数時間ぶりの再会を喜び合ったのだった。アニオタ界隈ってこれが普通? こんなにハートフルな世界なの?

ここで私はぼんやりと、自分があのままアニオタとして突き進んだ場合の人生を想像していた。現在私は主にヴィジュアル系バンドのオタクを生業としているが、生身の人間を推していると、どうしても解散だの引退だの音楽性の違いだのといった悲しい問題がついて回る。

そこへきてアニメには解散や引退といった概念が存在しない。おそらくオタク同士のマウントの取り合いとかも無いだろう。アニオタって……すごく平和なんじゃないか? いや、アニオタにはアニオタの苦悩があるのか……?

・ありえたもう1つの人生

やばい、ごっつ長くなってしまった。ここからは本気の駆け足で書き進めるので、もう少しだけお付き合いください。

お次はアニメイト名古屋店。孤独が似合う男・五飛(ウーフェイ)君に咲いてみた。ちなみにこの日私は誕生日。30年前はとっつきにくい印象を受けていた彼だが、いま改めて作品を見返すと、実は一番優しい人なんじゃないかと思う。五飛と過ごした誕生日に一片の悔い無し。

やや時間があいてアニメイト秋葉原ANNEX店。オタクが集う街に鎮座するのは友達になりたい男ナンバーワン・デュオ君だ。もしトロワがいなかったら、私はたぶん彼を推していた。でもデュオ推しだった場合の世界線について考察しだすと長くなるので今回は控える。

そして……

5カ所目となるアニメイト渋谷店で、今回のツアーはフィナーレを迎えた。別に狙ったわけではないのだが、くしくも主役のヒイロ君がトリを務めることになったのには感慨深いものがある。ホンマありがとうございました!!!!

ちなみに文字数の関係で泣く泣く省略したが、名古屋以降の店舗でも偶然居合わせた方が全力でシャッターを押してくださった。ガンダムWファンでない方に撮影をお願いした際「もっと彼に近づいて」と言われたのが印象的だった。

二次元のパネルを「彼」と呼ぶ感覚を知らぬままアニオタを卒業してしまったことを、少し切なく思った。

……ふぅ。そんなこんなで私のパネル巡り任務は無事完了。ガンダムWの魅力について語る余白がなく無念極まりないのだが、思い出補正を抜きにして、30年経った今も最高のアニメだと思う。ガンダムシリーズを知らなくても全然大丈夫なので、本記事を読んで少しでも気になった方はぜひ作品をご覧いただきたい……お願いです観てください。

あと言い忘れたが、今回ご紹介した『《新機動戦記ガンダムW》Knight Style in アニメイト』、ならびに『新機動戦記ガンダムW カフェリバイバル×Gratte』は本日(8月31日)が最終日である。今ならギリ間に合うので、各自新幹線に乗るなどして祭りに参加してくれよな! それじゃ最後に、せぇ〜の……

ガンダムWは最高のアニメーーー!!!!

参考リンク:アニメイト 執筆:亀沢郁奈 Photo:RocketNews24.

▼グラッテはうっかりするとこうなる

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