訂正-TSMC第1四半期は予想上回る60%増益、AI需要堅調 関税リスクも
純利益は3616億台湾ドル(111億米ドル)で、4四半期連続の2桁増益となった。LSEGスマートエスティメーツによるアナリスト予想の3546億台湾ドルも上回った。
通期の売上高と設備投資の見通しを据え置き、人工知能(AI)半導体の売上高が倍増すると予測した。
トランプ米大統領の予測不能な貿易政策により見通しは不透明になっており、同社幹部も関税リスクについて把握していると述べたが、顧客行動は変化しておらず、事業は堅調なAI需要に支えられるとの見方を示した。
魏哲家最高経営責任者(CEO)はトランプ氏の関税政策の影響について「これまでのところ、顧客の行動に一切変化は見られない」と述べた。
関税交渉に自社は関与していないと説明。「この種の関税協議は国と国との間で行われるもので、われわれは民間企業だ」と語った。
<設備投資見通しも据え置き>
ウェンデル・ファン最高財務責任者(CFO)は、今年の設備投資は380億─420億ドルになるとし、従来見通しを維持した。また、第2・四半期の売上高は284億─292億ドルと予想した。前年同期は208億2000万ドルだった。
中国での売上高は全体の7%で、前年同期の9%から減少。米国による対中輸出規制が想定通りの効果を上げていることが示された。一方、北米は69%から77%に増加した。
オールスプリング・グローバル・インベストメンツのポートフォリオマネジャー、ゲイリー・タン氏はTSMCについて、関税関連のいかなる値上げも顧客に転嫁できるとし、半導体企業の中で最も強い立場にあると指摘した。
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Ben joined Reuters as a company news reporter in Shanghai in 2003 before moving to Beijing in 2005 to cover Chinese politics and diplomacy. In 2019 Ben was appointed the Taiwan bureau chief covering everything from elections and entertainment to semiconductors.