バク転より感動。人型ロボットが階段や丘をスムーズに駆け下りる
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長谷川賢人 ( GIZMODO編集部 )2026年6月17日の記事を編集して再掲載しています。
段差はロボットの「永遠の天敵」でした…これまでは。
DEEP Roboticsが6月頭に公開した動画を見てください。人型ロボット「DR02」が、階段でも丘でもなんでもないように駆け下りていきます。
このぬるぬるっとした動き、個人的にはバク転より感動しました。ロボットにやわらかさがある!
Video: DEEP Robotics / YouTube
Image: DEEP RoboticsDEEP Roboticsは2017年に中国・杭州で創業した企業で、特に産業用四足歩行ロボットで知られています。
電力グリッドの点検、工場の巡回、安全モニタリングといった現場で使われてきました。「ロボット犬」のプロフェッショナル集団だった彼らが、2024年に初の人形ロボット「DR01」を発表し、2025年10月に後継機「DR02」を投入しました。
今回、ぬるぬるっと降りていたのが「DR02」です。
DR02は「全天候型」という新常識を作った
Image: DEEP Roboticsこれまでのヒューマノイドロボットには、長年の課題がありました。環境への適応力が低く、屋外の雨や湿気、粉塵にさらされると機能しなくなる。高性能なのに、実験室の外に出られないロボットたちがたくさんいました。
DR02はその課題に真正面から向き合っています。世界初のIP66等級の防水・防塵を全身で達成した人形ロボットです。IP66というのは、強い水流を浴びても内部に水が入らないレベルの保護規格。ざっくり言うと「土砂降りの雨の中でも動ける」ということです。
動作可能な温度範囲はマイナス20℃からプラス55℃まで。身長175cm、標準歩行速度は毎秒1.5m、最大速度は毎秒4m。高さ20cmの段差を乗り越えられ、最大20kgまで荷物を運べます。
「雨だから今日は休み」なんて言わないロボットです。
腕や脚がモジュール式になっていて、壊れてもパーツを素早く取り外して交換できる設計になっています。これ、地味に重要なポイントで、産業現場での「ダウンタイム(止まっている時間)」を減らすための工夫です。
まさに、「実験室でのデモ」から「現場での実用作業」へのシフトを目指していると述べています。あの「ぬるっと感」は、そういう積み重ねの結果なわけです。
現場で毎日使えるロボットへ
段差もひょいっと!Image: DEEP RoboticsDEEP Roboticsの創業者・朱秋国CEOは、2024年の売上が前年比100%超の成長を達成したと明かしています。2025年には出荷台数を1万台規模に乗せる計画で、アジア太平洋・中東・欧州・北米にもすでに展開しています。
人型ロボットが「段差を越えられるか」という問いは、もはや過去のものになりつつあります。次の問いは「現場で毎日使えるか」。
DR02はその答えを、階段を駆け下りたり、塀を乗り越えたりしながら示そうとしています。
Source: DEEP Robotics , TechNode , Robotics & Automation News , Yahoo Finance / Newsfile