みんな待ってるぜ。iPhoneとAndroid同士が「AirDrop」できる日

Image: Florence Ion - Gizmodo US

Apple(アップル)の端末の間で画像や書類などを送り、共有できるサービスAirDrop。家族や友人と出かけた後、画像を共有するのによく使います。本当に便利…、あぁ、この便利さをAndroidユーザーとも共有できたら…。

それ、できるようになるかもしれません

欧州委員会が物申す

独占禁止や環境保全、消費者意識など、さまざまな視点からテック企業に物申しているEU。今、EUデジタル市場法の点から問題視されているのがAirDrop。Appleだけという壁を取り除き、広く開放すべきであると指導しています。

最初に議題に上がったのは9月のこと。そのときは「壁を取り除きオープンに」という話だけで、Appleのどのサービス、プロダクトがそれに値するのかまでは明記されていませんでした。

しかし、今回EUが出した文書はさらに深掘りされており、通知、Wi-Fi接続、Bluetooth音声切り替え、AirDrop、AirPlayと、オープンにすべき対象がしっかりと羅列されています。

Appleの反論

これに対してAppleは反論を公開。いわく、機能としては相互運用性があるが、あえてApple端末に限定していおり、その理由はユーザーのプライバシーの保護にあるといいます。

反論文の中でMeta(メタ)を名指しし、これらのアクセス許可を与えてしまえば、Facebook、Instagram、WhatsAppから、Metaがユーザー端末を読み取れることになってしまうかもしれないと警告。

ユーザーのメッセージやメールを見て、通話を読み取り、アプリをトラッキングし、写真をスキャンし、カレンダーの予定やファイル、パスワードを記録されるのを避けるべく、Appleはユーザーを保護するためにあえてオープンにしていないのだと語っています。

また、ユーザー自身で情報、サービスごとに共有設定は可能だとし、EUのいう開放はユーザーデータの取り合い、危険な開放となると反論しています。

USB-CもEUの圧力で実現

EU vs. Appleといえば、Apple端末のUSB-Cポート対応が強く印象に残っています。世界中すべてのApple消費者に影響する変化で、歓迎した人が多かったはず。

AirDropがAppleエコシステム限定でなくなれば、確かに便利なシーンも増えますが…。

実現すれば、Appleだけでなく、Androidなど他のOSやプラットフォームでも壁を取り除くことになります。

今後、Appleは6カ月間でこの申し入れにどう対応していくのか返答をする必要があります。

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