【初弁論】「学校の責任を明らかにして」給食のウズラの卵をのどに詰まらせ小1死亡 市は争う姿勢
福岡県みやま市の小学校で、男子児童が給食のウズラの卵をのどに詰まらせて死亡しました。父親が市に損害賠償を求めた裁判が17日から始まり、「学校の責任を明らかにしてほしい」と訴えました。
この事故は去年2月、みやま市の小学校で、小学1年の男子児童が給食のみそおでんに入っていたウズラの卵をのどに詰まらせて死亡したものです。
男子児童の父親は、学校側がのどに詰まらせないように食べ方を指導することを怠った上、発見と救命措置が遅れたとして、市に6000万円の損害賠償を求めています。
福岡地裁久留米支部で第1回口頭弁論が開かれ、証言台に立った父親は、事故の10日前に行われた初めての授業参観で元気いっぱいに歌っていた我が子の様子を語りました。そして。『それからわずか10日後に突然この世を去るなんて、とてもとても信じられません』『担任の先生がひと言注意してくれていたら、息子はしっかりかんで食べていたと思います』『息子は、なぜ死ななければならなかったのか』
『私はぜひ、学校の責任を明らかにしてほしいと思います』
一方、みやま市側は請求の棄却を求め、争う姿勢を示しました。事故を受け、みやま市の教育委員会は10月、再発防止策を公表しました。来年度までに、市内の小学校すべての教室に119番通報ができるシステムを設置するほか、3年に1回だった教職員の救命講習を毎年行うことなどが盛り込まれています。閉廷後、男子児童の父親が取材に応じました。■父親「学校も教育委員会もすべて学校の心配ばかりして、保護者の心配をしていなかった。最初から。なぜ死ななければいけなかったのか。そこを明らかにしてほしい。」
一方、みやま市は「給食を提供する上での注意・指導の範囲や、事故発生時の対応などについて、 司法の判断を仰ぎたい」とのコメントを発表しています。