米相互関税、EUは2桁の税率に備える-対米協議は進展なしと関係者

Jorge Valero、Alberto Nardelli

  • 関税賦課を阻止するためにできることはほとんどない-関係者

欧州連合(EU)は、トランプ米大統領が4月2日に発表する相互関税で、EUには2桁の関税率が適用されると予想している。

  事情に詳しい複数の関係者によると、EUは加盟国ごとに異なる税率ではなく、EU全域に一律の税率が課されるとみている。

  シェフチョビッチ欧州委員(通商担当)と欧州委員長首席補佐官は25日、ラトニック米商務長官とグリア米通商代表部(USTR)代表、ハセット国家経済会議(NEC)委員長と会談し、貿易情勢について話し合った。

  関係者らが匿名を条件に明らかにしたところでは、この協議ではほとんど進展がみられず、関税賦課を阻止するためにできることはほとんどないという。EUは米関税を分析する必要があることから、対抗措置が即時に取られる可能性は低い。

  トランプ大統領は相互関税について、国内規制やEUの付加価値税(VAT)のような税制など「不公平」な非関税障壁を是正するものだとしている。一方、EU側は、VATは公平で差別のない税であり、国内製品と輸入品に等しく適用されると反論している。

  ただ、トランプ氏は25日、相互関税は予想よりも低くなると発言。大統領執務室で記者団に対し、 「われわれはすべての国を対象とし、極めて寛大なものにするつもりだ」とし、「誰もが非常に驚くだろう。多くの場合、彼らが数十年にわたり米国に課してきた関税を下回ることになる」と述べた。

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原題:Europe Prepares for Double-Digit Trump Tariffs Next Week(抜粋)

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