『ワンピ』作者が「伏せたのに…」 幻の王下七武海とカイドウの深いつながり

マンガ『ONE PIECE(ワンピース)』のコミックスに収録された質問コーナー「SBS」で紹介された元「王下七武海」のひとり「ハナフダ」を知っていますか? かつて「ポートガス・D・エース」に倒されたこの人物には、意外な真実が隠されていたのです。

王下七武海を倒したポートガス・D・エース 画像は『ONE PIECE Log Collection "ACE"』(エイベックス・ピクチャーズ) (C)尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

 マンガ『ONE PIECE(ワンピース)』(作:尾田栄一郎)には、かつて「ポートガス・D・エース」が倒した、当時の「王下七武海」がいます。その人物は「トカゲの王」と呼ばれていた「ハナフダ」という海賊で、コミックス109巻に収録された、作者の尾田先生が読者からの質問に答えるコーナー「SBS」で紹介されました。

 ハナフダは、「動物(ゾオン)系 古代種」の「悪魔の実」を収集するのが趣味だったそうです。それ以外にも、服装が元「四皇」の「カイドウ」が率いる「百獣海賊団」のファッションと類似していること、ハナフダという名前がゲームの名前であることなどから、所属するメンバーの名前の多くがゲームに由来する「百獣海賊団と関わりがあったのではないか?」とうわさされていました。

 また、過去のSBSをさかのぼってみると、百獣海賊団の「飛び六胞」の一員である「うるティ」と「ページワン」の姉弟と、ハナフダの関係性に疑わしい部分がみえてきます。というのも、コミックス100巻のSBSでは、ふたりの過去について尾田先生から「2人の父親が海賊だったんですけど、死んじゃいまして、父親と因縁のあったカイドウが引き取った」と語られていたからです。

 同SBSには続けて「うるティは利口な子で、カイドウの持ってた『悪魔の実』を2つ盗み、ページワンと共に能力者となり(中略)『飛び六胞』に登りつめました」と明かされており、前述のハナフダのプロフィールにこれらの情報が加わったことで「ハナフダ=うるティとページワンの父親」説が浮上したのです。

 そして、2025年3月4日に発売された最新コミックス111巻のSBSで尾田先生が答え合わせをしてくれました。「ハナフダはうるティ、ページワンと親子関係ですか??」という読者からの質問に、尾田先生は「せっかく伏せたのになー」とコメントしつつも「はい親子です笑」とあっさり回答したのです。

 また、尾田先生はハナフダとカイドウの関係について、「昔は海賊同士ぶつかったものの、目的の一致から、共闘関係にあった」と解説しています。ふたりは子供たちを預けるほど信頼していたそうで、カイドウを海賊王にするべく尽力したひとりだったようです。

 そしてエースに敗れ、王下七武海の称号をはく奪されたハナフダは、子供たちの下へ向かう道中で海賊に殺害される、壮絶な最期を迎えていたこともつづられています。

 このように尾田先生からハナフダとうるティ、ページワンの関係について言及があったことで、「ファンの考察が当たった!」などと反響を呼びました。

 さらにSNS上では「ハナフダの子供たちを引き取ったって、カイドウさん結構律儀だね」「うるティとページワンが『悪魔の実』を盗んで食べたと書かれていたけど、親の形見を受け取ったみたいなことだったのかな」と、本編では描かれていないキャラクター間のつながりに感動するファンも見受けられます。

『ONE PIECE』では、SBSでしれっと情報が公開されることも少なくありません。本編はもちろんですが、単行本はすみずみまで見逃せない情報がてんこ盛りです。

(LUIS FIELD)

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