ロシア戦略爆撃機、ウクライナの攻撃で10%が損傷=ドイツ軍

6月7日、ドイツ軍高官は、今月初めのウクライナによるドローン(無人機)攻撃でロシアの戦略爆撃機の約10%が損傷した可能性が高いと述べた。写真はドローン攻撃で破壊されたTU95戦略爆撃機。6月4日、ロシア・イルクーツク州のベラヤ空軍基地で撮影。Maxar Technologies提供(2025年 ロイター)

[ベルリン 7日 ロイター] - ドイツ軍高官は、今月初めのウクライナによるドローン(無人機)攻撃でロシアの戦略爆撃機の約10%が損傷した可能性が高いと述べた。その他の航空機も攻撃を受けたとみられる。一部の軍用機はウクライナへの攻撃に向け準備中だったという。

ドイツ軍のクリスティアン・フロイディング少将がユーチューブで7日配信するポッドキャストの内容をロイターが入手した。

フロイディング氏によると、戦略爆撃機「ツポレフ95」「ツポレフ22」のほか、早期警戒機「A-50」など12機以上が損傷した。攻撃を受けたA-50の部品はスペア部品としても使えない状態という。

米当局者がロイターに明らかにしたところによると、米国の推定では最大20機の軍用機が攻撃を受け、約10機が破壊された。専門家によると、復旧には数年かかる見込み。

ただ、フロイディング氏は、ウクライナへの攻撃が直ちに減少するとは予想しておらず、ロシアは戦略爆撃機の90%を依然として保有しており、爆弾投下や弾道ミサイル・巡航ミサイルの発射が可能だと述べた。

もっとも「残りの爆撃機の出撃が増え、それだけ早く消耗するという間接的な影響は当然ある。最も重要なのは、計り知れない心理的影響だ」とし、今後ロシアが国内のセキュリティー強化を迫られると語った。

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