「永遠に残る化学物質」、EUが使用禁止計画 消費者製品が対象

欧州連合(EU)欧州委員会のロスウォル委員(環境問題担当=写真)はロイターとのインタビューで、「永遠に残る化学物質」と呼ばれるPFAS(有機フッ素化合物)について、消費者製品への使用禁止を提案する意向を示した。昨年11月撮影。(2025 ロイター/Johanna Geron/ File Photo)

[ブリュッセル 20日 ロイター] - 欧州連合(EU)欧州委員会のロスウォル委員(環境問題担当)はロイターとのインタビューで、「永遠に残る化学物質」と呼ばれるPFAS(有機フッ素化合物)について、消費者製品への使用禁止を提案する意向を示した。

PFASは自然界で分解されないため、飲料水や人体に蓄積されるとの懸念が浮上している。極端な温度や腐食に耐えられることから、化粧品、フライパンから、航空機、風力発電機など、さまざまな製品に使用されている。

同委員は「消費者製品での禁止を検討している」と述べた。

デンマーク、ドイツ、オランダ、ノルウェー、スウェーデンは約2年前にPFASの広範な禁止を支持したが、同委員によると「必要不可欠な」適用除外品を決める必要があるため、EUの提案がまとまるのは早くても来年以降になる見通し。

ぜんそく用の吸入器や電気自動車(EV)などグリーン技術向けの半導体が適用除外品になる可能性があるが、廃棄方法などに関する規制の対象にはなる見通しという。

ジェフリーズのアナリストは、肝障害、出生時の体重低下、精巣がんといった健康問題とPFASの関係を指摘する研究報告が行われており、企業の訴訟リスクになると分析している。

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Kate Abnett covers EU climate and energy policy in Brussels, reporting on Europe’s green transition and how climate change is affecting people and ecosystems across the EU. Other areas of coverage include international climate diplomacy. Before joining Reuters, Kate covered emissions and energy markets for Argus Media in London. She is part of the teams whose reporting on Europe’s energy crisis won two Reuters journalist of the year awards in 2022.

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