メキシコ大統領、9日に対抗措置発表 「米関税は正当性なし」

メキシコのシェインバウム大統領は4日、トランプ米大統領によるメキシコからの輸入品に対する25%の関税は正当性がなく、同国政府は関税および非関税措置で対応するとの考えを示した。写真は3日、メキシコ市で撮影(2025年 ロイター/Luis Cortes)

[メキシコ市 4日 ロイター] - メキシコのシェインバウム大統領は4日、トランプ米大統領によるメキシコからの輸入品に対する25%の関税は正当性がなく、同国政府は関税および非関税措置で対応するとの考えを示した。

また、トランプ氏の決断について誰も得をしないと指摘した。

シェインバウム氏は、9日に報復関税を含む対応の詳細を発表するとしたほか、トランプ大統領と「おそらく6日に」会談することを明らかにした。

メキシコぺソは午前の市場で対ドルで1%超下落した。

トランプ米政権は4日未明、メキシコとカナダからの輸入品に25%の新たな関税を課した。これに先立ちトランプ大統領は、米国への合成麻薬フェンタニル流入を抑制するカナダ、メキシコ、中国の取り組みは不十分だと批判していた。 もっと見る

これに対しシェインバウム氏は、メキシコは移民や安全保障、麻薬密売対策で米国と協力してきたと反論。「この30日間で、組織犯罪やフェンタニルの密売に対する断固たる措置が取られ、安全保障と貿易に関する二国間会談も行われた」と指摘。

また、米国の消費者と企業はメキシコからの輸入品の価格上昇に苦しむことになるとし、中でも自動車産業が「最も大きな問題」を抱えることになると述べた。アナリストの試算によると、今回の関税措置により、メキシコで車両の全てまたは一部を製造している自動車メーカーに数十億ドル規模の追加コストが発生する可能性がある。

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