中国主席がマレーシア訪問、保護主義抵抗に団結呼びかけ
中国の習近平国家主席(左)はマレーシアを訪問し、アジア諸国に対し保護主義に抵抗するために団結するよう呼びかけた。16日、クアラルンプールで撮影(2025年 ロイター/FAZRY ISMAIL/Pool via REUTERS)
[クアラルンプール 16日 ロイター] - 中国の習近平国家主席は16日、訪問先のマレーシアで、アジア諸国に対し、地政学的対立、一国主義、保護主義に抵抗するために団結するよう呼びかけた。
トランプ米大統領が掲げる大規模関税措置で米中関係が悪化する中、習主席は近隣のアジア諸国との連携強化を目指し、ベトナムとマレーシア、カンボジアの東南アジア諸国連合(ASEAN)3カ国を歴訪中。
中国国営中央テレビ(CCTV)によると、習氏はASEAN加盟国に対し、デカップリング(経済分断)や供給網の混乱のほか、「過剰な関税」に対し、開放性と一段と緊密な協力を通して、共に抵抗するよう呼びかけた。ただ、米国について直接的に言及はしなかった。
習氏はマレーシアのアンワル首相と、貿易、観光、鉄道輸送、農業など多様な分野にわたる31の協定に調印。詳細は明らかにされなかったが、習氏はさまざまな分野で協力を深めることで合意したと述べた。
アンワル首相は、中国がマレーシアにとって最も重要な貿易パートナーであり続け、世界的な地政学上の混乱の中で「合理的で強力かつ信頼できる」同盟国であり続けていると言及。「多国間主義が大きな圧力にさらされ、一部の国が共有する責任の原則を放棄したり、長年の約束に疑問を投げかけたりしているとき、中国の世界的なイニシアチブは新たな希望をもたらしている」と語った。
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