市況 - 株探ニュース
日本は2023年度スタート、2027年度を最終年度とする5カ年防衛力整備計画(総額43兆円程度)を推進中だ。前の5カ年計画(2019~2023年度)は総額27.5兆円だった。1.6倍のスケールである。特に、ドローンやミサイル、無人機などを使ったスタンド・オフ防衛能力の予算は前回計画の2000億円が5兆円に激増している。
このメリットを受けるのは三菱重工業 <7011> [東証P]、川崎重工業 <7012> [東証P]、IHI <7013> [東証P]の“防衛三羽ガラス”をはじめ、電子戦に強い三菱電機 <6503> [東証P]、NEC <6701> [東証P]、富士通 <6702> [東証P]などだろう。
日本アビオニクス <6946> [東証S]は三菱重工業、NECが主要顧客である。レーダー装置に強い。菱友システムズ <4685> [東証S]はシステム全般を手掛けている。三菱重工業が筆頭株主(発行済み株式数の31.16%を保有)だ。航空機部品加工の放電精密加工研究所 <6469> [東証S]は同様に、三菱重工業が34.2%保有している。
防衛関連セクターは息の長い相場が期待できる。アメリカは「世界の警察」としての役目を降りつつある。戦後一貫して国際紛争に関わってきたが、多くの若者の命が失われ、残ったのは巨額の債務、そして“悪評”だけじゃないか。トランプ大統領、および閣僚はみんなそう考えている。「あとは勝手にやれ」。う~ん、厳しい時代が訪れる。
しかし、これが現実だ。投資に際しては現状を冷静に見つめ、対応していくしかない。とりあえず、ターゲットは防衛関連セクターになろう。好きだ、嫌いだ、などと言っている場合ではない。ここは「続く流れに逆らうな、ついていくのが儲けの道」と思う。なにしろ、年間8.6兆円の国費が投じられる。個別銘柄では引き続いて、不祥事(前社長)を乗り越え飛躍を計るnms ホールディングス <2162> [東証S]、サーキュレーション <7379> [東証G]、攻めの経営を展開中のシンクロ・フード <3963> [東証P]、底入れのパチンコ・パチスロ業界をバックに成長を期すJALCOホールディングス <6625> [東証S]に注目できる。
2025年3月20日 記 株探ニュース