プーチン氏「ウクライナに交渉意思なし」、ゼレンスキー氏は反発

 1月28日、ロシアのプーチン大統領(写真)は、ウクライナがロシアと交渉すると決定した場合、法的な手段は存在するが、ウクライナ側に交渉を行う意思は見られないとの考えを示した。同日、ロシアのトリアッティで代表撮影(2025年 ロイター)

[モスクワ 28日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は28日、ウクライナがロシアと交渉すると決定した場合、法的な手段は存在するが、ウクライナ側に交渉を行う意思は見られないとの考えを示した。

一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は、プーチン氏の発言は戦争を無期限に継続させようとする意向を示唆していると反発した。

プーチン氏は国営テレビで、ゼレンスキー大統領の任期が終了し、文書署名の権限がなく「正統性を欠いている」ことで交渉が複雑になっていると述べた。

その上で「ウクライナが望むなら(交渉を行う)法的な手段は存在する。憲法に従ってウクライナ最高会議(議会)議長が対応すればよい」と指摘。ただ「法的な問題は解決できるが、現状では意思が見られない」と語った。

ロシアは以前から、ゼレンスキー大統領の任期は2024年5月までで、その後選挙が行われていないため、ゼレンスキー氏にはもはや法的権限がないと主張してきた。

ウクライナ当局はこれに対し、ロシアの全面侵攻以来、戒厳令が発令されていることを理由にゼレンスキー氏が正当な大統領であり続けていると説明。戦時下で選挙を行うことができないとしている。

ゼレンスキー氏は対話アプリ「テレグラム」に「プーチン氏が交渉や強い指導者を恐れ、戦争を長引かせるためにあらゆる手段を講じていることが改めて確認された」と投稿した。

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