米金利低下、指標は年内2回利下げ予想後押し-円は対ドルで一段高

Liz Capo McCormick、Alice Gledhill

  • 円は対ドルで一段高、一時145円42銭まで買われる
  • 指標は景気減速の兆候示唆、米利下げ早まる展開も- グリフィス氏

15日発表の経済指標が景気減速とインフレ鈍化を示唆したことで、米国債相場は上昇。米連邦準備制度理事会(FRB)が年内に2回利下げするとの見方を後押しした。

  4月の米小売売上高は前月に比べて伸びが大幅に鈍化。生産者物価指数(PPI)は予想外に低下し、5年ぶりの大幅な落ち込みとなった。

  指標の発表を受けて、米国債利回りは低下。短期金融市場では年内に約50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利下げが実施されるとの見方が維持された。

  金融政策に最も敏感な2年債利回りは約7bp低下し3.98%、10年物利回りも7bp低下の4.46%をつけた。

  ブルームバーグ・ドル・スポット指数は低下。円は対ドルで上げ幅を拡大し、一時145円42銭まで買われた。

  クレジットサイツのマクロ戦略責任者ザカリー・ グリフィス氏は「債券市場にとって悪いニュースは良いニュースだ。弱含みの小売売上高やPPIの低下は景気減速を示唆している可能性があり、そうなればFRBが想定よりも早く利下げに踏み切るかもしれないからだ」と述べた。

原題:US Bonds Climb as Economic Data Backs Bets on Two 2025 Fed Cuts(抜粋)

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE

関連記事: