外国人採用急停止「よくやった」の声も 高市印「厳格化」の行方

移民と社会

毎日新聞 2026/8/19 05:00(最終更新 8/19 05:00) 有料記事 3225文字
外国人政策に関する関係閣僚会議の初会合で発言する高市早苗首相(中央)。その左は小野田紀美外国人共生担当相=首相官邸で2025年11月4日午前10時41分、平田明浩撮影

 「SSW FOOD SERVICE WORKERS WANTED!(特定技能外食人材募集!)」

 「特定技能(外食)急募!転職希望者歓迎」

 SNS上の外国人労働者向けの求人広告には最近、こんな文言が並ぶ。「東京新橋」「名古屋」「大阪」――。立地の良さや、住宅の提供、キャリアアップのサポートなど手厚い支援をアピールするものも多い。

 ただ、いずれにも共通する応募条件がある。一つは「外食の特定技能1号の在留資格保有者」であること、もう一つは「日本居住者」だ。

 人手不足が著しい外食産業で、4月に外国人労働者の在留資格「特定技能」1号の新規受け入れが停止され、波紋が広がっています。「移民と社会」では特に影響が深刻な現場や、「急停止」の背景をリポートします

地方→都市部 外国人材争奪戦に

 政府が4月13日に踏み切った特定技能1号「外食」の受け入れ停止は、新たに海外から人材を呼び寄せる際の手続きが主な対象だ。すでに日本でその在留資格で働いている外国人は、業界内での転職や在留期間の更新について、これまで通り申請できる。

 外食企業からすると海外から採用できない以上、国内在住者を集めるしかない。現場では「外国人材争奪戦」が激しくなっている。

 「(外国人スタッフが)引き抜かれて首都圏に出て行ってしまった」

 外食業界団体・日本フードサービス協会がある地方で最近開催したブロック協議会では、会員企業から苦境を訴える声が上がったという。↵

 外国人の採用支援を手がけるマイナビグローバル(東京都)によると、同社が扱う特定技能「外食」の求人数は、政府が新規受け入れ停止を発表した3月27日から7月16日までに2・6倍に増えた。首都圏の求人増加が顕著だとする。

 所管する農林水産省は、外食業の雇用者約400万人に対して特定技能外国人は1%程度のため、受け入れ停止によって「外食業界全体として直ちに経営が立ちゆかなくなる状況にはない」(鈴木憲和農相)との認識を示している。

 だが、マイナビグローバルの杠元樹(ゆずりは・もとき)社長は「人材の大きな供給源を断たれ、現場では危機感や動揺、混乱が続いている」とし、「都市部に人材が吸収される動きは止まらず、地方の採用難が深刻化するだろう」との見方を示す。

 フードサービス協会の高橋仁志専務理事は、特定技能外国人の7割超(同協会調べ)は正社員で、現場責任者や教育担当などの役割を期待して登用・育成されているケースも多いと説明。インバウンド対応や外食企業の海外展開の足がかりとなる人材でもあり「単に人手不足を補う調整弁ではない」として、企業戦略への影響を指摘する。

地方の回転ずし店「頭が真っ白に」

 北海道苫小牧市を拠点に道内で回転ずしなど7店舗を営む「久恵比寿(ひさえびす)」の畑中稔社長は、受け入れ停止措置に「頭が真っ白になった」と振り返る。

 <後半の内容> ・「リミット来る」分かっていたが ・急停止は政権の「成果」

 ・今後の上限引き上げはある?

 人材難に悩まされ、打開策とし…

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