「新東名から海まで直結」の神ルート“大幅改良”なるか 静岡の交通の要衝「ぜ~んぶ跨ぐ橋」実現へ? 比較案が提示される
多数の鉄道と川をまたぐ静岡市街の高架橋が、もっと「長く」なるかもしれません。
静岡市街の「大橋」架け替えとともに「もっと長く?」
国土交通省 中部地方整備局は2026年6月9日、「静岡南北道路 長沼立体」の事業化に向けた計画段階評価を行いました。
東静岡駅をまたぐ手前の橋が長沼大橋(画像:PIXTA)静岡南北道路は、新東名の新静岡ICから静岡市街地を貫き、東名高速の日本平久能山スマートIC付近を経て海沿いの国道150号までを南北に結ぶ高規格道路の構想路線です。このルートに沿って県道74号「山路大谷線」が通っています。
なかでもキモとなるのが、静岡市街地で東海道新幹線、東海道本線および貨物ヤード(東静岡駅)、さらに大谷川を一気にまたぐ「長沼大橋」です。これが1966年の完成から50年以上が経過し、老朽化しているうえ、地震で落橋の危険性がある「ロッキング橋脚」が採用されていることから、架け替えとともに周辺の抜本的な渋滞緩和策が計画されています。
長沼大橋の北側では、国道1号と交わる「長沼」交差点、そして静岡鉄道の踏切があり、踏切と信号が連続する静岡屈指の渋滞ポイントとなっています。特に朝夕のラッシュ時には、通過に通常時の2倍以上の時間がかかることもあり、路線バスの定時運行にも支障をきたしているといいます。この渋滞を避けようとするクルマが周辺の生活道路へ流入し、通学路の安全性を脅かす問題も指摘されてきました。
そこで、長沼大橋の架け替えとともに、長沼交差点と静岡鉄道踏切も一体的に対策する方針で計画が進められてきました。今回、比較対象のため3つの整備案が提示されました。
●案1:国道1号の高架化
長沼交差点の国道1号を立体化し、静岡南北道路側を平面交差とさせる案です。静岡鉄道の踏切は平面のままで道路を拡幅させます。これが、「静岡南北道路及び国道1号の追突事故等の減少が最も期待」できる案だそうですが、踏切による交通阻害は残ります。長沼大橋の架け替えを含む整備費用(以下同)は約900億~1100億円。
●案2:静岡南北道路の高架化
長沼大橋から国道1号、静岡鉄道の線路まで静岡南北道路を一体的に立体化する案です。長沼交差点と踏切の両方の渋滞要因を解消でき、南北方向の移動時間が大幅に短縮されると見込まれます。費用は約790億~970億円。
●案3:長沼交差点の平面拡幅
長沼大橋の架け替えは行いつつ、長沼交差点や踏切は平面拡幅により交通容量を拡大させる案です。各種課題は解消が期待され、最もコストを抑えられるものの、渋滞の根本的な解消には至らない可能性があります。費用は約680億~830億円。
今後は、この3案をもとに2回目となる地域住民への意見聴取が行われ、対応方針を決定。都市計画決定や環境影響評価の手続きを経て、事業化へと歩を進めます。