熊本地震で被害ないのに宿泊キャンセル 老舗温泉宿は数千万円の損失 社長は安全確認された地域に「ぜひ足を運んで」 南阿蘇村
南阿蘇村の老舗温泉宿「青風荘.」では今回の熊本地震で大きな被害を受けなかったものの、宿泊キャンセルが相次ぎ、数千万円規模の損失が発生している。社長は安全が確認された地域への来訪を呼びかけている。
地震被害がないのに…キャンセル相次ぐ
今回の熊本地震で観光業にも大きな影響が出ている。
熊本県南阿蘇村の地獄温泉「青風荘.」 この記事の画像(13枚)10年前の熊本地震で大きな被害を受けながらも立ち直った南阿蘇村の温泉宿。
今回の地震で、今また苦境に立たされる経営者に話を聞いた。
西村勇気アナウンサー: 南阿蘇村の地獄温泉『青風荘.』。10年前の地震と大雨で建物や温泉に損傷を受けましたが、令和8年熊本地震ではほとんど被害もありません。にもかかわらず、宿泊のキャンセルが相次いでいるといいます。
今回の地震で最大震度5弱を観測した南阿蘇村。
ここで古くから湯治客に愛される宿が、地獄温泉「青風荘.」だ。
225年の歴史を持つこの宿は源泉かけ流しの「すずめの湯」が全国的な人気を誇る。
1年で最も多くの宿泊客が訪れるという8月だが、今年は異変が…。
宿を経営する河津誠社長は思わぬ現状に胸を痛めている。
地獄温泉「青風荘.」河津誠社長: 3日間臨時休業している間に5割ドンとキャンセルされました。12月の予約のキャンセルも入っています。数千万円規模の損失はあると思います。
10年前、2016年の熊本地震では建物が大きく損壊し、その後の大雨と土石流で温泉が埋まるなどの被害が出た「青風荘.」。
しかし、今回の『令和8年熊本地震』では建物や設備にほとんど被害がなかったにもかかわらず、予約客からのキャンセルが相次ぎ今、苦境に立たされている。
地獄温泉「青風荘.」河津誠社長: 元々(病気を治す)湯治場なので痛い、苦しい方を支える場所ですからね。『うちが無くなったら支えるところ無くなるぞ』みたいな思いで頑張ってきたんですけどモチベーションを保つのが難しいですね。
観光関係の団体を通じた宿泊状況調査では、今回の地震後、先月31日までの県内のキャンセルは約6万6000人分、9億円に上るという。
地獄温泉「青風荘.」河津誠社長: 10年前の経験を生かせる私たちのところにもう1回。2回来ても大丈夫だよ、っていう姿を見せろよみたいな。(大自然からの)メッセージじゃないでしょうかね。そう受け取るほかない。
熊本地震から10年を乗り切った地獄温泉「青風荘.」。
河津社長は「安全が確認された場所にはぜひ足を運んで、熊本の良さを体感してほしい」と呼びかけている。