いつかは乗りたい 一生に一度だけの旅 世界の豪華列車8選

1960年代のイタリアのミッドセンチュリーモダンに着想を得た、ラ・ドルチェ・ビータ・オリエント・エクスプレスの車内。ラッカー仕上げや彫刻のような曲線、アンビエント照明が用いられ、映画『甘い生活』の時代の華々しさが呼び起こされる。(PHOTOGRAPH BY MR.TRIPPER)

この記事は『ナショナル ジオグラフィック トラベラー(UK)』により制作されました。

 豪華列車の旅では、最高のサービスを受けながら、独特のペースでとても快適に目的地を巡ることができる。素晴らしい旅になるであろう、ぜひチェックしておきたい路線を8本、紹介しよう。

ゴールデンパス・エクスプレス(スイス)

 スイスのゴールデンパス・エクスプレスは、リゾート地のモントルーとベルナー・オーバーラント地方にあるインターラーケンを結ぶ。所要時間は3時間で、1日に往復4便が出ている。(参考記事:「『クッキー列車』に『チョコレート列車』も、家族で楽しむスイスの鉄道旅」

 より贅沢を求めるのであれば、プレステージ・クラスを選択しよう。シートヒーターが付く革の座席は、リクライニングが可能で、180度回転する。また、ほかの車両より座席が約40センチメートル高くなっており、ぶどう園の深い渓谷、青く輝く氷河などの眺めが見えやすくなっている。メニューには近隣のフルティゲン産のキャビアや辛口のシャンパン「デュヴァル=ルロワ・ブリュット」などがあり、短い時間だが、間違いなく最高のサービスを受けられる。

参考ギャラリー:鉄道で行く世界の絶景 写真16点(写真クリックでギャラリーページへ)

スイスのツェルマットとサンモリッツを結ぶ「氷河急行(グレッシャー・エクスプレス)」。雪をかぶった山、草原、おとぎ話のような村など、アルプス山脈を8時間で堪能できる。(PHOTOGRAPH BY OLAF PROTZE, GETTY IMAGES)

英国スコットランドのハイランド地方を進む、ロイヤル・スコッツマン。(PHOTOGRAPH BY BELMOND)

 ツイードの内装に、毛織物の掛け布、英バンフォードのスパ用品。この時点でロイヤル・スコッツマンは、ハイランド地方の野性味ある美しさの中を進む、とてもぜいたくな列車だ。(参考記事:「スコットランドとっておきの旅ガイド、写真10点」

 もし最上級の豪華さを求めるなら、1便に2部屋だけ用意されるグランドスイートを予約しよう。大きなダブルベッドには、浮き彫り模様の施されたヘッドボードがついていて、部屋中にはカーペットが敷き詰められ、漆塗りの寄せ木細工もある。グランドスイート専用のラウンジエリアがあるので、プライバシーを確保したうえで、窓の外を過ぎていく紫色のヒースの草原に見とれつつ、リラックスした時間を過ごせる。

インディアン・オデッセイ(インド)

 豪華列車のデカン・オデッセイが走る6ルートで最新の路線となるインディアン・オデッセイは、インドの観光ルートとして名高いゴールデン・トライアングル(デリー、アグラ、ジャイプール)をめいっぱい堪能できる、まさに贅を凝らした旅だ。(参考記事:「【動画】歴史あるインドの鉄道」

 ランタンボール国立公園でトラを探し、ウダイプルで古代の街を探索し、「ピンクシティ」の愛称を持つジャイプール郊外のアンベール城に心奪われて、この旅の行き先には感激しっぱなしになるだろう。列車内で朝食をとって、すぐにタージマハルなんて旅はいかがだろうか。

参考ギャラリー:2019年に登録された最新世界遺産、全29カ所(写真クリックでギャラリーページへ)

ジャイプール、インド、ラジャスターン州ラジャスターン州の州都で、赤い城壁に囲まれていることから「ピンクシティ」と呼ばれる。1729年に建設されたインド初の計画都市と考えられている。建物の色や外装に統一感があり、聖典ベーダの建築原則に従い、街全体が碁盤の目状につくられており、複数の地区にヒンドゥー教の伝統的な思想が投影されている。(PHOTOGRAPH BY ELENA STUDIO, GETTY IMAGES)

ザ・ビエタージ(ベトナム)

ギャラリー:食堂車でグルメ、ソファでリラックス 豪華列車の旅 写真4点(写真クリックでギャラリーページへ)

ザ・ビエタージのバーでは、手作りのカクテルが楽しめる。(PHOTOGRAPH BY BELMOND)

 統一鉄道に設けられた一両限定の豪華車両は、アナンタラホテルグループが運営している。乗車できるのは最大12名で、ベトナムのダナン〜クイニョン間の約320キロメートルを最上級の快適さで結ぶ。(参考記事:「ローカル列車での出会い」

 車両には6つの個室があり、籐(とう)でできた仕切りやベッドにもなるビロードで覆われた座席がある。乗客は3品構成のランチコースを楽しみながら、ベトナムの地方部の美しさを堪能できる。飲み放題で、クラフトジンにアイスココナッツコーヒーもある。また、チケット料金には、肩と頭部のマッサージ代も含まれている。

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