米グランドキャニオンの火災拡大、歴史的建造物など70棟焼失

 7月15日、米アリゾナ州グランドキャニオンのノースリムにある森林で発生した火災は焼失面積が50%拡大し、約70棟の建物が焼失している。写真はサザンリムから撮影したノースリムの火災。15日撮影(2025年 ロイター/David Swanson)

[15日 ロイター] - 米アリゾナ州グランドキャニオンのノースリムにある森林で発生した火災は15日までに焼失面積が50%拡大し、約70棟の建物が焼失している。消防隊が鎮火を試みるまで1週間にわたり放置されたことに、住民の怒りが高まっている。

対応チームの広報担当者によると、「ドラゴン・ブラボー・ファイア」と名付けられたこの火災は、週末にかけて歴史的建造物グランドキャニオン・ロッジをはじめ観光客用キャビンや公園職員宿舎などを焼失し、3468ヘクタールに拡大した。

地元メディアは、今月4日の落雷で発生したこの火災により、国立公園局(NPS)職員約280人が住居を失ったと伝えた。

広報担当者は、ノースリムの森林に生育するポンデローサマツとモミの水分量が記録的低水準にあり、「まさに火災発生に最適な乾燥状態だ」と述べた。

アリゾナ州のホッブス知事は、NPSがなぜ夏の最も乾燥した時期に火災を放置したのかについて独立調査を要求した。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab

関連記事: