銀河の画像に写った気になる破線の正体とは?【今日の宇宙画像】

【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)

(引用元:sorae 宇宙へのポータルサイト)

こちらは、ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した棒渦巻銀河「UGC 12158」です。この画像の上部にある破線……気になりませんか?

  • Image Credit: NASA, ESA, P. G. Martín (Autonomous University of Madrid), J. DePasquale (STScI); Acknowledgment: A. Filippenko (University of California, Berkeley)
  • sorae - この破線の正体は? ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した銀河の画像に出現
  • NASA - Hubble Goes Hunting for Small Main Belt Asteroids

この破線の正体は、観測中に視野を横切った太陽系内の小惑星の軌跡です。

ハッブル宇宙望遠鏡は、天文学研究のために特定の狭い波長域の光を通す複数のフィルターを切り替えながらデータを取得しています。背景の天体と比べて高速で移動する小惑星のような天体は、線状の軌跡を残しますが、フィルターごとにその軌跡の位置が異なって記録されます。また、フィルターの切り替え中も天体は視野内を移動し続けるため、データ全体では一部が途切れた不連続な軌跡が記録されることになります。

このようにして得られた複数のデータを着色・合成して天体画像を作成すると、完成した画像には天体の軌跡が破線として現れるのです。

関連記事

文/sorae編集部

元記事を読む

関連記事: