北極圏の「時間のない島」で過ごしたら、“時計型人間”から脱却できるのか?─時計が意味を成さない極端な環境で生きるということ(クーリエ・ジャポン)
北極圏に位置するノルウェーの小さな漁村ソマロイ。ここでは、5月18日に昇った太陽は7月26日まで沈むことがない。その一方で、11月から1月にかけては太陽が完全に姿を消してしまう。 冬になると、この島は雪に覆われるが、白夜の時期は温暖で、むしろ暑いくらいだ。苔むした草原には紫の野花が咲き、鮮やかなエレクトリックブルーの海と白い砂浜が広がる光景は、北極圏というよりカリブ海を彷彿とさせる。 夜の11時頃に海岸を散歩すれば、凪いだ海でカヤックを漕ぐ人影や、パジャマ姿で釣りをしたり、釣り上げた魚を手に浜辺を駆け回ったりする子供たちの姿を見かけるかもしれない。 こうした極端な光と闇のサイクルに後押しされ、2019年の春の終わり、地元住民のグループがある請願書に署名した。それは、この村を世界初の「タイムフリー・ゾーン(時間のない地域)」にしたいというものだった。そこでは誰もが時刻に関係なく、買い物や芝刈り、夕食を楽しむことができるのだ。 彼らの訴えは理にかなっていた。7月には午前1時に太陽が輝き、12月には午後1時に星が見えるこの地では、時計が示す時刻など何の意味もなさない。 国際メディアはこの「タイムフリー・ゾーン」という風変わりなトピックに飛びつき、村もこれをブランディングとして活用した。「時計からの解放」を大々的に打ち出し、その自由をぜひ体験しに来てくださいと、観光客を呼び込んだのだ。
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