【更新中】愛知県、岐阜県で大雨 庄内川にレベル5氾濫特別警報 最新情報

道路が冠水し、立ち往生する車両=名古屋市瑞穂区で2026年9月8日午後5時ごろ、川瀬慎一朗撮影

 愛知県西部と岐阜県美濃地方で8日午後、線状降水帯が発生し、猛烈な雨が降りました。名古屋市内などを流れる庄内川流域には一時、氾濫特別警報が出されました。9日も西日本~東北の幅広い地域で大雨の恐れがあります。最新情報をお伝えします。

大雨が降った地域の写真まとめ

【9月9日】

愛知県内で40人けが、床上浸水84棟の被害

 愛知県と名古屋市によると、9日午後1時までに確認されているけが人は、名古屋市38人と北名古屋市2人の計40人でいずれも軽傷という。建物被害は名古屋市で一部損壊が2棟、このほか同市、瀬戸市、春日井市など11市で床上浸水84棟、床下浸水93棟の被害が出た。【記事

帰宅困難者対応に課題残す

 8日の雨では夜の帰宅時間帯に名古屋市営地下鉄やバスなど公共交通機関が相次いで運休し、多数の帰宅困難者が出た。名古屋市は名古屋駅周辺などに退避施設を17カ所開設し、1400人あまりが利用したが、広沢一郎市長は9日の定例記者会見で「快適に過ごしてもらうにはどうしたらいいか、事前に考えておくべきだった」と課題を挙げた。

開幕目前の名古屋アジア大会、複数会場で雨被害

 名古屋市によると、スカッシュの会場となる「名古屋金城ふ頭アリーナ」で、立ち見席付近やエントランスの壁など3カ所で雨漏りが確認された。担当者は「修繕時期は分からないが、大会に影響があるとは考えていない」と話した。19日に開幕を控え、大会関係者らは復旧や準備作業に追われている。【記事

雨漏りが確認されたスカッシュ会場のエントランス。壁にはブルーシートがかけられている=名古屋市港区金城ふ頭で、2026年9月9日午後2時56分、菊池真由撮影

東海豪雨の教訓が生きた例も

 8日に愛知県を襲った豪雨で、レベル5氾濫特別警報が出た庄内川沿いでは、川の氾濫による浸水被害もあったが、庄内川支流の矢田川沿いにある庄内橋自動車学校(名古屋市西区)では26年前の教訓を生かして被害拡大を防いだ。【記事

9日も西日本から東北で大雨に警戒

 停滞する秋雨前線の影響は続いており、9日も東海を含む広い地域で線状降水帯が発生する可能性がある。気象庁は引き続き、注意を呼びかけている。【記事

9日未明に氾濫注意報解除

 氾濫特別警報が出されていた庄内川の警戒レベルは徐々に下がり、9日未明に注意報も解除された。

【9月8日】

「アジア大会施設も大雨被害」

 記録的短時間大雨情報が出た名古屋市の広沢一郎市長は8日夜、19日開幕の愛知・名古屋アジア大会の複数の施設にも大雨の被害が出ていることを明かした。「被害の全容把握に努める」としている。

名古屋市と愛知県瀬戸市で「緊急安全確保」

 名古屋市と愛知県瀬戸市は約117万人を対象に直ちに命を守る行動を取るよう求める「緊急安全確保」を発表。気象庁と国交省は8日夜に記者会見し、「予想を上回る雨量だった」と指摘。庄内川水系の矢田川については「氾濫が発生する水位にすでに到達している」と述べた。【記事

9日朝にかけて大雨や土砂災害に注意

 気象庁は、愛知、岐阜、静岡各県を中心に9日にかけて大雨や土砂災害が起きる可能性が高いとみて、注意を呼びかけた。

8日夜以降に警報級の大雨になる可能性がある期間=気象庁の発表資料より

氾濫危険水位を超過している河川(警戒レベル4相当、8日午後5時20分時点)

 矢田川以外にリスクが高まっている河川は以下の通り。

 五条川(名古屋市)、香流川(名古屋市)、地蔵川(愛知県岩倉市)、蟹江川(名古屋市)、境川(岐阜市)、八田川(愛知県春日井市)、安濃川(津市)、扇川(名古屋市)

氾濫特別警報の関係自治体(庄内川流域)

9月8日の大雨に伴って警報、注意報が発令された地域(8日午後6時20分現在)

 【愛知県】名古屋市、瀬戸市、春日井市、小牧市、一宮市、稲沢市、清須市、北名古屋市、あま市、豊山町、大治町、蟹江町、

 【岐阜県】多治見市、土岐市

庄内川支流の矢田川に氾濫特別警報

 名古屋市内を流れる矢田川は「何らかの災害がすでに発生している可能性が極めて高い状況」と判断された。気象庁は「命の危険が迫っているため直ちに身の安全を確保してください」と呼びかけている。名古屋市は中村区や中川区、港区などで「緊急安全確保」を発表し、午後6時10分までに市内177カ所に避難所を設置した。

「東海豪雨」を上回る激しい雨

 愛知県内では午後に入り雨脚が強くなり、気象庁は午後4時28分に線状降水帯の発生を発表。名古屋市や瀬戸市、春日井市、小牧市などで「レベル4大雨危険警報」が発令された。名古屋市では午後4時53分までの1時間に104・5ミリの激しい雨を観測。甚大な被害をもたらした2000年9月の東海豪雨の記録(97・0ミリ)を上回り、観測史上最大となった。

地下街に流れ込んだ雨水を取り除くため、規制テープを張って作業する人たち=名古屋市中区で2026年9月8日午後5時すぎ、藤顕一郎撮影

「栄で足止め、初めて」

 名古屋市中心部の繁華街である栄周辺では8日、道路が冠水し、地下街の一部も水につかった。名古屋鉄道栄町駅周辺では、立ち入りを規制するテープが張られ、職員らがモップで水をかき出す作業に追われていた。大雨は帰宅時間に重なり、改札は通勤客らであふれた。通院のため外出したという市内の主婦(81)は「長年住んでいるけど、栄で足止めされるのは初めて」と驚いた様子だった。

タクシー乗り場、100人以上の行列

大雨により、運転を見合わせた名鉄栄町駅の改札付近で立ち往生する人たち=名古屋市中区で2026年9月8日午後5時18分、山崎一輝撮影

 大雨を受けて、名古屋市営地下鉄や市バスが夕方から全線で運転を見合わせたほか、名鉄やJR在来線も多くの区間で運転を見合わせた。駅周辺では多くの人が屋根のある場所で待機し、スマートフォンを片手に情報収集していた。JR金山駅のタクシー乗り場には100人以上の行列ができ、女性会社員(64)は「帰宅途中に電車が止まり、ここで1時間半以上タクシーを待っている。いつまで待てばよいのか……」と肩を落とした。

関連記事: