iPhoneの紛失から犯罪組織の摘発。Find Myが密輸組織を丸裸に
失くしたスマホ探しが大規模密輸摘発に!
とっても便利なApple(アップル)のFind My機能。派手に飲み明かして、翌朝起きてスマホがなくなっていたとしても、Find Myがあれば大丈夫。急いでタクシーから飛び降りて、後でスマホを置き忘れたことに気づいても、Find Myがあれば大丈夫。
そしてロンドンのiPhone密輸組織を捜査しているイギリス警察にとっても、Find Myがあれば大丈夫!というほど、Find Myは頼れる存在だったようです。
ある人のスマホが盗まれたのがキッカケ
BBCの報道によると、イギリス警察が先日、数万台の端末が関わる携帯密輸組織を摘発したそう。どうやってそんな大規模な組織を見つけることができたのでしょうか。
事件解決の最初のきっかけは、スマホを盗まれた人がそのスマホをロンドンの倉庫まで追跡できたことでした。追跡ができたのはAppleの位置追跡機能のFind Myのおかげでした。
1台に発見から約3,000台の発見に
マーク・ギャビン警部補はBBCに説明しています。
「クリスマスイブのことでした。被害者が盗まれたiPhoneをヒースロー空港近くの倉庫まで追跡したのです。そこの警備員が一生懸命協力してくれて、そのiPhoneが箱の中にあるのを見つけたのです。
その箱には他にも894台の携帯電話が入っていました」
この発見から、最終的にはもっと大きな摘発へとつながったそうです。さらに2,000台の盗難携帯が発覚し、複数名を逮捕しました。9to5Macによると、警察は同じ倉庫宛の荷物を複数押収し、そこから事件の容疑者に結びつくDNAサンプルを入手。その後の捜査で数十か所の家宅捜索がおこなわれ、中国への密輸が疑われているこの組織の18名が逮捕されました。
中国で高額販売?
警察によると、ロンドンでは毎年数万台の携帯電話が盗まれており、今回逮捕された組織が盗難のほとんどに関与していた可能性があるとのこと。ギャビン警部補はAP通信に語っています。
「この組織は海外での収益性が高いという理由で、特にApple製品を標的にしていました。
路上での窃盗犯には1台あたり最大300ポンド(約6万円)が報酬として支払われていて、中国で最高5,000ドル(約76万円)で売られていたという証拠も発見されています」
サラ・ジョーンズ警務大臣は、「一部の犯罪者が麻薬の取引をやめて、携帯ビジネスに移行しているという話を聞いています。その方が儲かるからです。携帯を盗めば数百ポンドの価値があるわけですから、一歩先を行き、新しい犯罪に乗り出そうとしている人たちが、窃盗携帯電話ビジネスに転向するのも理解できます」とBBCに語っています。