トランプ氏、ハマスに遺体返還と武装解除を要求－第1段階合意に暗雲

トランプ米大統領は14日、イスラム組織ハマスに対し、死亡した人質の遺体を返還するよう要求したほか、同組織が武装解除しなければ報復を行うと警告した。

　　イスラエルとハマスの和平案第1段階の合意において、ハマスによる人質全員の遺体返還が重要な要件の一つだった。しかし、国連が同日明らかにしたところによると、イスラエル当局は書簡で、遺体がまだ返還されていないとして、ガザへの支援物資を半減させると通知した。

　　トランプ氏はホワイトハウスでアルゼンチン大統領と会談した際、記者団に対し「もし彼らが武装解除しなければ、われわれが彼らから武器を取り上げる。私がゲームをしているわけではないことを彼らは知っている」と述べた。

　　米国がどのようにハマスから武器を取り上げるのかとの質問に対しては、「それをあなたに説明する必要はない」と応じた。また、武装解除は「合理的な期間内」に行われるべきだと述べたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。

　　ハマスは13日、ガザで拘束され、生存していた人質20人を全て解放したほか、死亡した人質4人の遺体も返還。14日にはさらに4人の遺体を引き渡したが、ガザには依然として約20人のイスラエル人人質の遺体が残されている。

　　国連人道問題調整事務所（OCHA）のチェレフコ報道官は14日、記者団に対し「人質の遺体が引き渡され、停戦が引き続き履行されることを強く望んでいる」と語った。

　　同氏によると、同日にはガザへの国境検問所も閉鎖された。国連のハク報道官は、これがイスラエルの発表と関連しているかどうかは確認できないとした。

　　イスラエルの国連代表部からのコメントは得られていない。

原題：Trump Threatens Hamas Over Disarmament as Hostage Deal Hits Snag（抜粋）

— 取材協力 Catherine Lucey, Gregory White and Derek Wallbank