【葛藤】日中関係の悪化で観光客減少も…“観光都市”京都が抱えるオーバーツーリズムの現在地(2026年1月4日掲載)|YTV NEWS NNN

 近年、日本を訪れる外国人観光客(インバウンド)数は急増し、その中でも、特に人気を集めるのが「京都」だ。2024年には、年間のインバウンド数が初めて1000万人を突破し過去最高を記録、2025年もそれを上回るペースで推移するなど、京都人気は留まるところを知らない。 一方、観光客の増加に伴い再燃しているのが「オーバーツーリズム」。特に、インバウンドによる迷惑行為や混雑による市民生活への影響は依然として大きな問題となっている。2025年、京都では様々なオーバーツーリズムが巻き起こった。

 「春夏秋冬」一年を通じた取材で見えた“観光都市”京都が抱えるオーバーツーリズムの現状を振り返り、新たな年を迎えた京都の観光の在り方とインバウンドとの向き合い方について考える。

 「春」京都観光のハイシーズンのひとつ・桜の季節だ。京都市内には寺院や公園など、桜の名所と言われるスポットは多く、毎年国内外から多くの人が訪れる。

 そんな中、ある悩みを発信したのは京都市東山区にある「高台寺岡林院」。豊臣秀吉の正妻「ねね」ゆかりの地であることから名づけられた名所「ねねの道」に面しているが、普段は一般公開されていない閑静な寺だ。

 これは、高台寺岡林院の住職が投稿したSNSの一部。許可なく敷地内に立ち入る観光客が後を絶たず、無断で写真撮影などが行われているという。竹でできた欄干が粉々に砕かれる被害もあり、悲痛な思いを打ち明けるに至った。

 住職の青山公胤さんは、「人が救われる場所だったり、安らぎを得られる場所のはずのお寺でそんな思いをしてほしくない。そういう思いがあって発信した」と話す。

 このように、立ち入り禁止の寺院や住宅の敷地へ勝手に侵入し、散策や撮影をする迷惑行為は後を絶たない。こうした観光客に、直接話を聞くと― Q許可を取って写真を撮っていますか?ここは人の家ですよ。 中国から訪れた人 「すみません、知らないです。ここで写真撮っちゃダメ?」 中にはツアーを引率しているプロのガイドとみられる人物が、率先して撮影している場面にも遭遇した。 Qお金を貰って撮っているんですか? 台湾から訪れた人「そうです」 Qここは人の家で、許可がないと写真を撮ったり座ったりすることは禁じられていると思います。 台湾から訪れた人「ルールがあったら今度守ります。ここは誰も住んでいないと思って、ちょっと写真を撮っても大丈夫かなと思って。もしダメだったら撮らないですね」 軽い気持ちから行動してしまう観光客もいる一方で、商業目的での写真撮影を繰り返す人など、悪質な例も散見された。

 京都市では、観光するうえでのマナーが書かれたリーフレットを配ったり、観光地に立て看板を設置するなど一定の対策をしているが、効果が上がっているとは言い難い。

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