グリーンランド、観光客増加 トランプ効果や新空港が追い風

10月21日、 デンマークの自治領グリーンランドの観光産業が活気づいている。トランプ米大統領が購入意欲を示して世界的に注目が集まったことや、新国際空港の開港が追い風になっている。 ヌークで2月撮影(2025年 ロイター/Sarah Meyssonnier)

[ヌーク(グリーンランド) 21日 ロイター] - デンマークの自治領グリーンランドの観光産業が活気づいている。トランプ米大統領が購入意欲を示して世界的に注目が集まったことや、新国際空港の開港が追い風になっている。

統計局によると、1月の国際線の旅客数は前年同月比14%増。ホテルの宿泊者数も過去10年間で着実に増加している。

最大の都市ヌークでは昨年11月に新国際空港が開港。観光局によると、観光事業者の75%が開港後3カ月で予約が増えたと答えた。米ユナイテッド航空(UAL.O), opens new tabは6月にニューヨークからの直行便を就航する。

グリーンランドは現在、輸出の95%を漁業に頼っているが、政府は観光や鉱物産業を強化し、経済の多角化を進めたい考えだ。

観光の魅力は広大な氷床、氷河、フィヨルドのほか、クジラなど豊富な海洋生物。また、先住民イヌイットの文化に対する誇りも高まっている。

ユネスコの世界遺産に登録されたアイスフィヨルドがある観光拠点イルリサットにも2026年に新国際空港が開港予定。南部カコトックでも国際空港の建設が進んでいる。

氷山を巡るボートツアーを運営するある男性は、観光客の増加を見越した銀行から事業の拡大を勧められていると発言。「特にトランプという名の人物のお陰で、予約が格段に増えている」とした上で「今年は新空港の効果を見極めたい。今後どうなるか分からないため、少し自制している」と語った。

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Based in Copenhagen, Jacob oversees reporting from Denmark, Iceland, Greenland and the Faroe Islands. He specializes in security and geopolitics in the Arctic and Baltic Sea regions, as well as large corporates such as obesity drug maker Novo Nordisk, brewer Carlsberg and shipping group Maersk. Before moving to Copenhagen in 2016, Jacob spent seven years in Moscow covering Russia's oil and gas industry for Dow Jones Newswires and The Wall Street Journal, followed by four years in Singapore covering energy markets for WSJ and Reuters.

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