米ミサイル駆逐艦が台湾海峡航行、トランプ氏就任後初めて
[北京/台北 12日 ロイター] - 米海軍は、10─12日に2隻の艦船による台湾海峡航行を実施したと発表した。第2次トランプ米政権が先月発足して以来、米軍艦船の同海峡通過は初めて。
米海軍は月に1度ほどの頻度で台湾海峡で艦船を航行させている。
今回はアーレイ・バーク級誘導ミサイル駆逐艦「ラルフ・ジョンソン」とパスファインダー級調査船「ボウディッチ」が海峡を北から南に通過したという。
一方、中国人民解放軍東部戦区司令部は12日、監視のために部隊が派遣されたとし、「米国の行動は誤ったシグナルを送り、安全保障上のリスクを増大させている」とする声明を出した。
また、中国国務院(政府)台湾事務弁公室の朱鳳蓮報道官は定例記者会見で、中国には「国家主権と領土保全を守る十分な自信と能力」があると発言。台湾は中国にとって「核心的利益」であり、「米国は台湾独立分裂勢力に誤ったシグナルを送らないよう、台湾関連の問題を慎重かつ適切に取り扱うべきだ」と述べた。
台湾国防部(国防省)は、台湾軍も監視を続けているが、「状況は通常通り」だと表明。
同部報道官は12日、過去24時間以内に中国の軍用機30機と海軍艦船7隻が台湾周辺で活動しているのを検知したとし、「台湾海峡のトラブルメーカーが誰なのか、これ以上説明する必要はない。近隣の全ての国々はそれを深く理解している」と記者団に語った。
中国国営テレビはこの日、東部戦区が台湾周辺で戦闘即応哨戒や訓練任務を行うため、先月末の旧正月の直前から海空軍を展開させていると報じた。
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Ben joined Reuters as a company news reporter in Shanghai in 2003 before moving to Beijing in 2005 to cover Chinese politics and diplomacy. In 2019 Ben was appointed the Taiwan bureau chief covering everything from elections and entertainment to semiconductors.