ウクライナ送電網への攻撃、核リスク高める IAEAが警告

国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長(右)は2月4日、ウクライナの送電設備を視察し、ロシアの送電網への攻撃による核リスクを警告した。同日、ロシアの攻撃を受けたエネルギーインフラ施設(場所は非公開)で撮影(2025年 ロイター/Valentyn Ogirenko)

[キーウ 4日 ロイター] - 国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は4日、ウクライナの送電設備を視察し、ロシアの送電網への攻撃による核リスクを警告した。

グロッシ氏は「キエフスカ変電所にいる。ここはウクライナの電力網の重要な部分であり、原子力の安全に欠かせない」とXに投稿。「原子力事故は発電所への直接攻撃だけでなく、電力供給の途絶によっても発生する可能性がある」と指摘した。

グロッシ氏はウクライナのハルシチェンコ・エネルギー相と変電所を訪れた。ロシアの攻撃に対する防御施設のようなものを視察している様子を投稿した。

ゼレンスキー大統領は毎晩行うビデオ演説で、グロッシ氏とザポリージャ原子力発電所の状況について話したと明らかにした。ロシアは2022年2月のウクライナ侵攻が始まって間もなく、同発電所を占領した。

ゼレンスキー氏は、原発周辺に住んでいる「人質」となっている人々を解放するためIAEAは積極的な役割を果たすべきだと述べた。また、同原発をウクライナの管理下に戻すよう再度要求した。

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