「セックスしても射精できない」「硬さ不足の改善法は?」名医が回答!

「健康Q&A」では、日経Goodayの連載や特集でおなじみの医師や研究者、アスリート、トレーナーなど、健康・医療のエキスパートの方々が月替わりで登場。あなたの疑問やお悩みに答えます。2025年3月の回答者は、男性の性機能障害に詳しいプライベートケアクリニック東京 東京院院長の小堀善友先生です。

プライベートケアクリニック東京 東京院院長の小堀善友先生Q&A

前編 ←今回

  • Q 1 射精しても快感がなくなりました 答え
  • Q 2 セックスしても射精に至りません 答え
  • Q 3 勃起はするけれど硬さが足りません 答え
  • Q 4 ED治療薬の使用で気をつけることは? 答え
  • Q 5 ED治療薬をのんでも途中で萎えてしまいます 答え
  • Q 6 AGA治療薬をやめたら勃起力は回復しますか? 答え
後編(近日公開)
  • Q 7 心臓病、前立腺肥大がある場合のEDの改善方法は?
  • Q 8 PSAの数値が高い人が注意することはありますか?
  • Q 9 DHEAの性機能障害への効果は?
  • Q10 性器が小さくなってきたのは男性更年期のせいですか?
  • Q11 適切なオナニーの頻度を教えてください
  • Q12 夫とのセックスレスに悩んでいます

(写真:PIXTA)

編集部:プライベートケアクリニック東京 東京院院長の小堀善友先生は、ED(勃起障害)や射精障害など男性の性機能障害に詳しいエキスパートです。日経Goodayでも「男性不妊症の実態と治療法」という記事にご登場いただいています。そんな小堀先生に向けて読者からの質問を募集したところ、たくさんのお悩みが寄せられました。小堀先生の回答を、前編・後編の2回に分けてお届けします。

小堀氏(以下敬称略):よろしくお願いします。

編集部:では、さっそく最初の質問です。

射精の快感がなくなった原因は?

Q 1 あるときから射精しても快感がなくなりました。何が原因でしょうか?(69歳男性)

編集部:年をとると勃起力が落ちますが、射精の快感も弱くなることが多いようですね。

小堀:そうですね。精液量も加齢とともに減少することが分かっています

編集部:どんなことが原因でしょうか?

小堀:例えば糖尿病など、原因がはっきりしている場合もありますが、いろいろな要因が絡んでいるので一概には言えません。「ED診療ガイドライン第3版」にはEDのリスクファクターが12個挙げられています。「加齢」「糖尿病」「肥満と運動不足」「心血管疾患および高血圧」「喫煙」「テストステロン(男性ホルモン)低下」などです。

EDのリスクファクター

「ED診療ガイドライン第3版」を基に作成。

編集部:なぜ糖尿病になると性機能が衰えるのですか?

小堀:糖尿病というのは「血管がボロボロになっていく病気」ですから。血管と神経に障害が起こるのですが、それによって勃起や射精に関わる血管と神経も影響を受けるわけです。

編集部:高血圧や喫煙がいけないのも血管障害を進めるからですね。

小堀:射精には3つの段階があります。第1の段階が「エミッション(Emission)」。これは拳銃に弾を込めるようなイメージで、要は精液がギュッと分泌されて前立腺に送られるわけです。2番目の段階が「膀胱頸部の閉鎖」で、膀胱に精液が逆流しないようにします。3番目が「エジャキュレーション(Ejaculation)」で、狭い意味での射精です。平滑筋が律動的に動いて尿道から精液を放出します。3つのうち、どこが障害を受けるかによって、治療方針が変わってきます。

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日経ヘルスより、体の痛みを防ぐ、姿勢を気持ちよく整える方法をご紹介します。姿勢が悪いと、肩こりや腰痛、首こりなど、体のあちこちで凝りや痛みが起こります。スタイルの悪化につながることも。座りっぱなしの生活では、股関節にも支障が出るかもしれません。いつも調子がいい自分でいるために、からだのほぐし方、動かし方、姿勢を正すポイントをチェックしてください。

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日経Goodayでお届けしている情報から、1つのテーマで厳選した人気記事をまとめて紹介。この機会にぜひ、読み逃している記事をキャッチアップしよう。

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日進月歩の医学の世界では、昨日までの“常識”があっという間に覆ることもまれではありません。本連載では、日々発表される最新の医学論文の中から、私たちの健康増進や疾病予防に役立つ情報をコンパクトにお届けします。

大西淳子(おおにしじゅんこ) 医学ジャーナリスト

筑波大学(第二学群・生物学類・医生物学専攻)卒、同大学大学院博士課程(生物科学研究科・生物物理化学専攻)修了。理学博士。公益財団法人エイズ予防財団のリサーチ・レジデントを経てフリーライター、現在に至る。研究者や医療従事者向けの専門的な記事から、科学や健康に関する一般向けの読み物まで、幅広く執筆。

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 脳ドックなどで頭部MRI検査を受けたところ、脳の血流低下を示す「大脳白質病変」が認められ、生活改善や高血圧に対する治療を勧められた、という話を耳にしたことはないでしょうか。このほど金沢大学などの研究者たちが約8800人の日本人を対象に行った研究(*1)で、緑茶をたくさん飲んでいる人は白質病変の容積が小さいことが明らかになりました。

緑茶に認知症予防効果? 日本の高齢者のMRI画像の分析結果が報告されました。(写真:Nishihama/stock.adobe.com)

緑茶、コーヒー、紅茶と脳の血流の関係は?

 MRI検査で検出される白質病変とは、脳の虚血(血流不足)状態を示すもので、年齢相応の変化の程度を超えて進行している場合には、脳卒中や認知症(血管性認知症とアルツハイマー型認知症)の危険因子と見なされます。ひとたび出現した病変は改善しませんが、高血圧その他の生活習慣病の改善を図れば、進行は抑制できると考えられています。

 緑茶とコーヒーは、加齢による認知機能低下の緩和に役立つと期待されていますが、高齢者におけるこれらの摂取と脳の変化との関係は十分に検討されていませんでした。そこで金沢大学の柴田修太郎氏らは、認知症ではない高齢の日本人の脳MRIデータを使用して、緑茶、紅茶、コーヒーの摂取と大脳白質病変の容積、海馬(記憶を司る部位)の容積、および全脳容積との関連を調査することにしました。

日本の高齢者約8800人の脳MRI画像を分析

 分析対象にしたのは、日本国内の8地域で行われた大規模認知症コホート研究「JPSC-AD」に参加した65歳以上の人々です。このうち、2016~2018年の参加時点で認知症ではなく、緑茶、紅茶、コーヒーの摂取量が記録されていて、評価可能なMRI画像が利用できた8766人を対象にしました。

 8766人のうち91.6%が日常的に緑茶を飲んでおり、82.0%がコーヒーを、19.2%が紅茶を飲んでいました。紅茶摂取者は少なかったため、MRI画像との関係に関する分析は行いませんでした。

 対象者全員の緑茶摂取量の中央値は1日450mL、コーヒー摂取量の中央値は1日150mLでした。緑茶、コーヒーの1日あたりの摂取量に基づいて、参加者を「200mL以下」「201~400mL」「401~600mL」「601mL以上」に層別化しました。

 1人1人の頭の大きさの違いの影響を排除するため、MRI画像から算出した大脳白質病変の容積、海馬の容積、全脳容積を、本人の全頭蓋内容積に対する比にして、緑茶、コーヒーの摂取量との関連を検討しました。

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筑波大学(第二学群・生物学類・医生物学専攻)卒、同大学大学院博士課程(生物科学研究科・生物物理化学専攻)修了。理学博士。公益財団法人エイズ予防財団のリサーチ・レジデントを経てフリーライター、現在に至る。研究者や医療従事者向けの専門的な記事から、科学や健康に関する一般向けの読み物まで、幅広く執筆。

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 「Gooday Books」のコーナーでは、健康や医療にまつわる注目の書籍を紹介します。本の内容の解説や、本の中で書き切れなかったエピソード、著者のインタビューなどをお届けします。

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お酒が好きな人なら、なるべく健康を保ちながら飲み続けたいと思うもの。最近は「お酒が健康に悪い」という研究結果が明らかになっているが、それではなぜ健康に悪いものを飲んで「おいしい」と感じるのだろうか? シリーズ21万部突破の最新刊『なぜ酔っ払うと酒がうまいのか』(葉石かおり著、日経BP)から一部を抜粋してお届けする。

ストレスがたまると、人は苦味を感じにくくなり、苦味を欲すると言われている。ビールがうまいのは疲れているからかもしれない(写真:mapo/stock.adobe.com)

ストレスがあると苦い酒が飲みたくなる

 かつては、「酒は百薬の長」などといって、「ほどほどに飲む分には健康に良い」というのが常識だった。ところが今は、「少量でも体に悪い」という研究結果が次々と明らかになり、世の酒好きたちをうんざりさせている。

 今さらだが、人はなぜ酒を「おいしい」と思うのだろう? 飲み始めた頃は「苦い」としか思わなかったビールも、ベテラン酒飲みになった今では心底「うまい」と感じる。

 我々が酒を飲むのは、うまいと感じるから。マズければわざわざ飲まない。そこで、酒はなぜうまいのかという根本的な問いを、酒を含むさまざまな食品の味を分析している企業であるユーロフィンQKEN(旧・キューサイ分析研究所)のおいしさコンサルティンググループのマネージャーである肥田崇氏にぶつけてみた。

お酒のおいしさの秘密と健康的に飲み続ける秘訣に迫る新刊『なぜ酔っ払うと酒がうまいのか』(葉石かおり著、日経BP)

 多くの酒飲みが感じているように、酒の味ほど奥深いものはなく、同じ酒でも味の感じ方が違うときがある。つまり、あるときはすごくおいしいと感じるのに、またあるときはイマイチだったりする。

 「一般的に、人が『おいしい』と感じる味覚には、五味といわれる甘味、酸味、塩味、うま味、苦味のほか、渋味と辛味も関わってくると考えられます。それに加え、味わうときの『条件』にも影響を受けます。代表的なものとしては、生理的な条件、精神的な条件、習慣的な条件の3つです」(肥田氏)

 確かに心身のコンディションによって、味の感じ方は変わってくる。筆者もテイスティングの仕事をする際は、数日前から酒や刺激物を抜き、体調を万全にしている。

 「人間の感覚は繊細です。味の感じ方に影響を与える生理的な条件の例としては、人は空腹だと甘いもの(糖分)を欲します。お腹がすいているとき、カルピスサワーやマンゴーのカクテルといった甘いお酒を飲むとホッとしますよね。また体が疲れているときは酸っぱいもの(酸味)が欲しくなる傾向にあります。レモンサワー、梅干しサワーなどはその代表格です」(肥田氏)

 そして体調面だけでなく、意外にも影響が大きいのが精神的な条件だ。

 「ストレスがたまると、人は苦味を感じにくくなり、苦味を欲すると言われています。コーヒーに関しては、日本人は深煎りの苦くて濃いものを好む傾向にあります。イタリア人はエスプレッソにたっぷりの砂糖を入れますが、日本人は砂糖を入れずに飲んだりしますよね。それだけストレスがたまっている人が多いのかもしれません。ストレスがあると、ビールや、レモンサワーでも果皮の入った苦味のあるものをおいしいと感じやすいでしょう」(肥田氏)

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 「Gooday Books」のコーナーでは、健康や医療にまつわる注目の書籍を紹介します。本の内容の解説や、本の中で書き切れなかったエピソード、著者のインタビューなどをお届けします。

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  • 頻尿、尿漏れ… 尿のお悩みは症状に合った適切なケアを!

    急に尿意が生じる、くしゃみをすると尿が漏れる…。尿のお悩みの中には、症状に合った適切な対策をとりさえすれば、わざわざ医療機関に行かずとも、生活習慣の見直しや体操などセルフケアで改善できるものが少なくありません。あきらめる前に試しにやってみましょう。

  • お酒を飲むと内臓脂肪が増える? 中年太りを解消する食事や運動は?

    「20代の頃はあんなにスリムだったのに…」――。こう言われて、秘かに心を痛めている人は少なくない。年を取ってくると気になってくるのは、やはりお腹周り。そのお腹にたまっているのは、生活習慣病の元凶となる「内臓脂肪」だ。内臓脂肪が増えてくると、どんな病気のリスクが出てくるのか。ぽっこりお腹は、お酒の飲み過ぎが原因なのか。そんな疑問に答えつつ、中年太りを解消するのに適した食事や運動も紹介する。

  • のどの老化はいつから始まる? 健康度を知って早めに対策

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「お酒を飲むとすぐに脳に影響が出て、心地よい気分になります」。臨床脳研究の第一人者のこの言葉に、酒ジャーナリストの葉石かおりさんは深く納得するところがあった。シリーズ21万部突破の最新刊『なぜ酔っ払うと酒がうまいのか』(葉石かおり著、日経BP)から一部を抜粋してお届けする。

酒を飲むとアルコールはすぐに脳に到達し、心地よい気分になる。酒は神様のギフトか、悪魔のギフトか……(写真:polkadot/stock.adobe.com)

アルコールはいとも簡単に脳に到達する

 最初の1杯はまだ理性がある。だがすぐに酔っ払い、歯止めが利かなくなる。それだけではない、酔っ払うことで記憶をなくしたり、普段はやらないような奇行をやらかしてしまったりした経験が、酒飲みなら誰しもあるだろう。

 なぜそんなことをやらかしてしまうのかというと、酔っ払うことで脳の機能が低下するからだ。普段はそんな愚行を犯さないよう脳が言動を抑制しているわけだが、お酒が入ってくるとコントロールが利かなくなってくるのだ。

 臨床脳研究の第一人者、自然科学研究機構生理学研究所の名誉教授で医学博士の柿木隆介氏によると、「脳とアルコールは、不思議なほど相性がよい」という。いったいどういうことだろうか。

お酒のおいしさの秘密と健康的に飲み続ける秘訣に迫る新刊『なぜ酔っ払うと酒がうまいのか』(葉石かおり著、日経BP)

 「脳には血液脳関門(ブラッド・ブレイン・バリア)と呼ばれる“脳の門番”があり、脳にとって有害な物質をブロックしています。そのため、分子量500以下の低分子の物質や、脂溶性の物質に限って血液脳関門を通過することができます。アルコールは、この2つの条件を満たしている(エタノールの分子量は46.07)ので、やすやすと脳に到達できるのです」(柿木氏)。

 血液脳関門は、脳の毛細血管によって構成され、内皮細胞が密着して結合していることなどにより、血液から脳の組織へ物質の移動を制限する機能を担っている。

 「アルコールは胃と腸で吸収された後、血液を介してあっという間に脳に届きます。そして、いとも簡単に血液脳関門を通り抜けてしまうのです。この事実を知ると、酒好きの方は、脳はアルコールを歓迎しているのではないかと思ってしまいますよね。神様のギフトか、悪魔のギフトなのか分かりませんが(笑)」(柿木氏)

 確かに、酒好きには脳がアルコールを歓迎しているとしか考えられない。

 「血液脳関門は、非常に強力なバリアです。アルコールが脳にとって有害なものであるのなら、進化の過程でアルコールが血液脳関門を通れなくなってもおかしくないですよね。脳は体にとって最も大切な臓器の1つであり、全身の調節を24時間行っているところ。そんな脳がアルコールを受け入れているということは、アルコールは脳にとって毒ではないのでは、と考察できるのです」(柿木氏)

 「いいぞ、いいぞ」という声が酒飲みから聞こえてきそうである。

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運動不足などで体の柔軟性が損なわれると、様々なトラブルに見舞われる。凝りや痛み、違和感といった不調だけでなく、ケガや動脈硬化などの病気の原因になることも。柔軟性を取り戻す方法の一つがストレッチだ。ジムに行って、ウェアに着替えてと大げさに考える必要はない。日常生活の中に短時間のストレッチを取り入れるだけで効果は期待できる。柔軟性に着目した簡単なストレッチのエクササイズを紹介した記事を厳選した。 (情報は初出時点)

【特集】 中野ジェームズ修一直伝「股関節」を良くする方法 筋肉の柔軟性のバランスを整え、股関節の違和感・動かしづらさを解消

年齢を重ねると「股関節」にちょっとした違和感を覚えたり、痛みを感じたりする人が増えてくる。しかし、股関節の違和感といっても、問題のある筋肉は人によって異なることが多い。股関節は23もの筋肉によって支えられており、どの筋肉に問題があるかで対策も変わってくる。股関節を支える筋肉のどこに問題があるかをチェックし、改善する方法について、日本を代表するフィジカルトレーナーである中野ジェームズ修一さんが解説する。 (初出:2024/11/12)

【コラム】 あなたの疑問に専門家が回答! 健康Q&A 「年をとっても体は柔らかくなる?」「運動後のストレッチは無意味?」専門家が回答!

何歳になっても筋肉を柔らかくほぐし、関節の可動域を広げることは可能だ。ただし、効果を得るには「十分な時間と強度」が必要。ストレッチによる筋肉への効果に詳しい西九州大学リハビリテーション学部准教授の中村雅俊氏によると、ちょっと痛いくらいで120秒のストレッチが最も効率が良いという。このほか読者から寄せられたストレッチにまつわる13の疑問を中村准教授にたずねてみた。 (初出:2025/2/21)

【特集】 体をほぐす・動かす 姿勢や痛みのケア 背中をほぐし「猫背」を改善する 夜5分の寝たままストレッチ

猫背を放置すると、肩こりや腰痛だけでなく、五十肩や脊柱管狭窄症、股関節痛などのリスクが増していく。どのレベルの猫背であっても、背骨本来のきれいなS字カーブに導いてくれるのが、東大病院の理学療法士・山口正貴氏が考案した「ねたままストレッチ」だ。寝る前に、寝たまま行うのがオススメ。カチコチになった背骨をしなやかにしよう。 (初出:2024/8/19)

【特集】 しつこい凝りに効く「筋膜」ケア 肩凝り、腰痛、股関節痛… 不調別に4つのラインを攻める「筋膜ストレッチ」

「原因不明の痛み・凝り」の一要因として、「ファシア」という、筋膜を含む皮下組織の存在が注目を浴びている。猫背姿勢や精神的ストレスによる縮こまった姿勢は「ファシア」の柔軟性を失わせ、凝りや痛みの原因になる。ファシアの「ライン」にアプローチすることによって不調を解決する「筋膜ケア」の具体的な方法について、北里大学大学院教授で整形外科医の高平尚伸氏に聞いた。 (初出:2023/2/7)

【連載】 中野ジェームズ修一のカラダお悩み解消講座 自分の体は柔らかくならないと思っている人にトレーナーがする話

ストレッチを始めてみたものの「本当に効果があるのだろうか?」といった疑問を抱く人も多い。フィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一さんは「柔軟性をアップするには最低でも2~3カ月、毎日コツコツ、ストレッチを続ける必要がある」という。もし続ける自信がないなら、まず、ストレッチの健康効果や、体を柔らかくすることのメリットを理解しよう。 (初出:2020/8/19)

【連載】 見ながらエクササイズ 股関節を強くしなやかに 2つのストレッチと3つの筋トレ

日経Goodayでは数多くのエクササイズを紹介してきたが、過去に好評だった記事の中からエクササイズの部分だけを抜き出し、より見やすい形でまとめたPDFファイルも掲載している。股関節を強くしなやかにする2つのストレッチと3つの筋トレをまとめたPDFはこの記事からダウンロードできる。パソコンやスマートフォンの画面で見ながら、あるいはプリントアウトして壁に貼るなどして活用していただきたい。 (初出:2023/3/8)

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日経Goodayでお届けしている情報から、1つのテーマで厳選した人気記事をまとめて紹介。この機会にぜひ、読み逃している記事をキャッチアップしよう。

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春の花粉症や、夏の熱中症、冬のインフルエンザなど、特定の季節になると増える病気や健康トラブル、気になる症状。あるいは、ニュースなどで話題になっている病気や症状について、予防やセルフケアの方法、受診の目安などを分かりやすく紹介します。

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春先は、通年性のさまざまな鼻炎に季節性アレルギー性鼻炎の花粉症が加わり、鼻水・鼻づまりのトラブルが増える。その症状自体もつらいが、人前で鼻をすする音が気になったり、鼻声になったりするなど、生活する上でのストレスにもなる。どうしたら楽になれるのか。鼻水・鼻づまりの原因や効果的な対処法について、JCHO(ジェイコー)東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科診療部長の石井正則氏に聞いた。前編は鼻水・鼻づまりの原因や生活への影響を見ていく。

(元画像:PIXTA)

アレルギー性鼻炎で鼻水・鼻づまりに悩まされる人が増えている

 風邪でもないのに鼻がぐずぐず、鼻をかんでもスッキリしない……。近年、そんな鼻の症状に悩む人が増えている。鼻水・鼻づまりを引き起こす要因の筆頭は、花粉症やハウスダストを代表とするアレルギー性鼻炎だ。なかでも季節性アレルギー性鼻炎(スギ花粉症)は日本人全体で38.8%であるが、10~19歳では2人に1人(49.5%)、20~59歳でも5割近くの人(45.7~47.5%)が悩んでいる(*1)。さらに季節に関係なく発症する通年性アレルギー性鼻炎は4人に1人(24.5%)の割合(*2)で抱えており、「近年増加傾向にある」とJCHO(ジェイコー)東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科・診療部長の石井正則氏は指摘する。

 アレルギー性鼻炎で鼻水の症状が出るのは、鼻の中でアレルギー反応が起き、ヒスタミンなどの化学伝達物質が大量に出されることで鼻粘膜が刺激されるためだ。「異物」を洗い流そうとする体の防御反応によって鼻水が大量に分泌され、鼻からあふれ出てしまう。アレルギーのもとになる花粉はスギ以外にもさまざまな種類があり、ハウスダストにも反応するとなると、1年中鼻水に悩まされることになる。

 一方、アレルギー性鼻炎による鼻づまりは、ヒスタミンなどの物質が鼻の神経や血管を刺激することで鼻粘膜の血管が拡張したりむくんだりすることで引き起こされる。風邪やインフルエンザなどのウイルスに感染したときや、アレルギー性鼻炎で花粉やハウスダストなどのアレルゲンに反応したときにも鼻粘膜の腫れが起こる。このほか、市販の点鼻薬(血管収縮薬入り)の誤った使い方が原因で腫れることもある。

 このように、鼻水と鼻づまりのメカニズムは異なる。「鼻水が出すぎて鼻がつまる」と考えている人もいるかもしれないが、それは誤解だ。過剰な鼻水が出るから鼻がつまるわけではないので、いくら鼻をかんでも残念ながら鼻づまりは解消されない。

花粉(抗原)が入ってくると、その情報がリンパ球に送られて花粉に対する抗体(IgE抗体)が作られ、IgE抗体は鼻の粘膜にある肥満細胞にくっつく。この抗体ができた後に体内に再び花粉が入ってくると、肥満細胞上のIgE抗体が花粉に反応してヒスタミンやロイコトリエンなどの化学物質を放出し、鼻水や鼻づまりなどのアレルギー症状を引き起こす。(元図:PIXTA)

*1 『鼻アレルギー診療ガイドライン2024年版(改訂第10版)』 *2 『鼻アレルギー診療ガイドライン2020年版(改訂第9版)』

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首や肩がいつも凝っている、見上げる動作で首がズキっと痛む──このような人は「あごを引く」動きのときに働く深層筋「頸長筋」が働いていない可能性が大きいと考えられます。今回は、朝と日中にできる首のコアトレーニング「首ピラティス」を紹介します。頸長筋の動きを再学習して、凝りを解消しましょう。

【1】首や肩が凝る人の弱点 「カメ首」をなくす動きで解消 【2】首こりを撃退する朝昼5分体操 首が自然と正しい位置に ←今回はココ

朝の首ピラティス

あごを引いてから起きれば首の深層筋が働き、首が正しい位置に

 頸長筋が衰えると、頸椎や椎間関節に問題が起こりやすい。「首の動きチェック」をしてみよう。首を前と後ろに倒す。後ろに反らしたとき、天井はどこまで見えるだろうか。また、首を後ろに反らした状態で右方向、左方向に見上げるようにひねると、椎間関節の負担がより増える。

 「右にひねったときに痛い場合は椎間関節の右側、左が痛む場合は左側に問題が起こっていると考えてほぼ間違いない」と早稲田大学スポーツ科学学術院教授の金岡恒治さん。動かす角度によってシャリシャリ音がある場合は、関節軟骨のすり減りのために音が出ている可能性が高い。

 現時点で首に痛みや引っかかりがある人はもちろん、「年に数回だけひどい肩こりや首の痛みが出る人もチェックを行って。頸長筋を働かせるトレーニングを続けると、悪化を予防できる」。

 自分の首の弱点がわかったら、首の深層筋「頸長筋」のトレーニング。「あごを引いたときに頸長筋が働く、という感覚がわからない」という人は、「あご引き起床」を。「あおむけの姿勢で、首の後ろのすきまをなくすようにあごを引いたときに頸長筋が働く。毎日、目覚めたときにあごを引き、あごを引いた状態を維持しながら肩を持ち上げるよう習慣づけると、頸長筋をしっかり目覚めさせられる」。

 カメ首姿勢の人は、猫背になっていることが多い。「うつぶせあご引き起床」で、背骨が自然なカーブを描くよう再学習しよう。「動きの最初に頸長筋を働かせることが大事。あごを引いた状態で行うことを忘れないように」(金岡さん)。

 起床時間の5分ほど、頸長筋を意識することで、就寝中にたまった凝りもすっきり。ときどき「首の動きチェック」をして、改善具合を確かめてみよう。

頸長筋の使い方を学習する【あご引き起床】

 あおむけになり、首の後ろのすきまをなくすようにあごを引くと、頸長筋がしっかり働く。あごを引いた状態でゆっくり肩甲骨を浮かせると、頸長筋を強化できる。

この姿勢で行う

あおむけになりあごを軽く引く

両足を肩幅に開き、ひざを立ててあおむけになる。両手は太ももの脇に添える。頭が沈み込むマットレスではなく畳の上やヨガマットの上などある程度硬さのあるところで行おう。(写真:稲垣純也)

首の後ろと床のすきまをうめるように、あごを引く

首の後ろと床のすきまをなくすように、あごを引く。この動作のときに頸長筋が働いているので、その感覚を覚えよう。(写真:稲垣純也)

ゆっくり頭を持ち上げる

あごを引いた状態で息を細く吐きながら、頸椎を上から1つずつ動かすように、上体を起こしていく。あごから起き上がらないこと。肩が床から離れたらゆっくり元の姿勢に戻る。(写真:稲垣純也)

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日経ヘルスより、体の痛みを防ぐ、姿勢を気持ちよく整える方法をご紹介します。姿勢が悪いと、肩こりや腰痛、首こりなど、体のあちこちで凝りや痛みが起こります。スタイルの悪化につながることも。座りっぱなしの生活では、股関節にも支障が出るかもしれません。いつも調子がいい自分でいるために、からだのほぐし方、動かし方、姿勢を正すポイントをチェックしてください。

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「ひねり」を加える動きによって、一つの動作で「ほぐす」「鍛える」を同時にかなえるのが「体幹スクリューストレッチ」。凝り固まった部分を気持ちよくほぐしつつ、姿勢を支える筋肉を鍛えられます。

姿勢を維持する筋肉を鍛えることも必要

 体の凝りを解消するためにストレッチを実践しても、また凝りが戻ってくるという経験はないだろうか。確かにストレッチでほぐすことは大事。しかし、特定の部分が凝る原因には、本来支えになるはずの筋肉の衰えがある。筋肉を鍛えなければ、根本的な改善にはつながらない。

 「静的ストレッチで凝った部分を伸ばすことでその瞬間は楽になるが、それだけでは再び凝る、が繰り返されてしまう。ほぐすと同時に、なぜ凝ったのか、アンバランスな姿勢になる原因になっている部分を鍛えることが必要」と言うのは、SNSでオリジナリティあふれるストレッチ法を発信するパーソナルトレーナーの倉田勇樹氏。

「ほぐす」だけでは体のバランスは正せない

姿勢を維持するための筋肉が衰えているので、ほぐすと同時になまけた筋肉をしっかり鍛える。さらに日常の動作で伸ばす機会のない部位は、凝りやハリが慢性化しやすいのでストレッチをしてほぐしていく。

 例えば反り腰で腰にハリがあるなら、「腰のハリは悪ではなく腰が頑張った結果といえる。だから、ハリをただ取るだけではすぐ元に戻ってしまう。『奪う』と同時に『与える』ことが大事で、筋肉をほぐす(奪う)なら、同時に正しい姿勢を保つために必要な腹筋を鍛える(与える)ことが根本的解決となる」

 そこで倉田氏が考案したのが、一つの動きで「ほぐす」と「鍛える」を同時にかなえる「スクリューストレッチ」だ。体の緊張が少ない横になった体勢から体幹にひねりを加えていく。

スクリューを加えるだけで効果がアップ!

ストレッチをする際にひねり(スクリュー)を加えると、まっすぐ伸ばすよりも長く伸ばすことができ、それを支える筋肉もより鍛えられる。(写真:稲垣純也)

 デスクワークやスマホ操作など長時間偏った姿勢を続けると、体は過緊張の状態で少しの動きでも疲れやすい。また、猫背や反り腰になり、体のあちこちで凝りやハリが慢性化してしまう。

 「そんな姿勢を改善するカギを握るのが背骨を中心とした体幹部。ここに日常の中でほとんど行わない“ひねり=スクリュー”を加えてストレッチすることで、背骨から脳に新たな感覚入力が行われる。脳はその動きを思い出し、姿勢を快適な状態に保つための命令を全身の筋肉や関節に送るようになる」(倉田氏)

 どこがほぐれ、どこが鍛えられているかに意識を向けながらストレッチを行うこと。「体に少しずつ力を入れたり、伸ばしたりという丁寧な動きを学習することで、過緊張せずにいい姿勢を保てるようになる」

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「健康Q&A」では、日経Goodayの連載や特集でおなじみの医師や研究者、アスリート、トレーナーなど、健康・医療のエキスパートの方々が月替わりで登場。あなたの疑問やお悩みに答えます。2025年3月の回答者は、男性の性機能障害に詳しいプライベートケアクリニック東京 東京院院長の小堀善友先生です。

プライベートケアクリニック東京 東京院院長の小堀善友先生Q&A

前編 ←今回

  • Q 1 射精しても快感がなくなりました 答え
  • Q 2 セックスしても射精に至りません 答え
  • Q 3 勃起はするけれど硬さが足りません 答え
  • Q 4 ED治療薬の使用で気をつけることは? 答え
  • Q 5 ED治療薬をのんでも途中で萎えてしまいます 答え
  • Q 6 AGA治療薬をやめたら勃起力は回復しますか? 答え
後編(近日公開)
  • Q 7 心臓病、前立腺肥大がある場合のEDの改善方法は?
  • Q 8 PSAの数値が高い人が注意することはありますか?
  • Q 9 DHEAの性機能障害への効果は?
  • Q10 性器が小さくなってきたのは男性更年期のせいですか?
  • Q11 適切なオナニーの頻度を教えてください
  • Q12 夫とのセックスレスに悩んでいます

(写真:PIXTA)

編集部:プライベートケアクリニック東京 東京院院長の小堀善友先生は、ED(勃起障害)や射精障害など男性の性機能障害に詳しいエキスパートです。日経Goodayでも「男性不妊症の実態と治療法」という記事にご登場いただいています。そんな小堀先生に向けて読者からの質問を募集したところ、たくさんのお悩みが寄せられました。小堀先生の回答を、前編・後編の2回に分けてお届けします。

小堀氏(以下敬称略):よろしくお願いします。

編集部:では、さっそく最初の質問です。

射精の快感がなくなった原因は?

Q 1 あるときから射精しても快感がなくなりました。何が原因でしょうか?(69歳男性)

編集部:年をとると勃起力が落ちますが、射精の快感も弱くなることが多いようですね。

小堀:そうですね。精液量も加齢とともに減少することが分かっています

編集部:どんなことが原因でしょうか?

小堀:例えば糖尿病など、原因がはっきりしている場合もありますが、いろいろな要因が絡んでいるので一概には言えません。「ED診療ガイドライン第3版」にはEDのリスクファクターが12個挙げられています。「加齢」「糖尿病」「肥満と運動不足」「心血管疾患および高血圧」「喫煙」「テストステロン(男性ホルモン)低下」などです。

EDのリスクファクター

「ED診療ガイドライン第3版」を基に作成。

編集部:なぜ糖尿病になると性機能が衰えるのですか?

小堀:糖尿病というのは「血管がボロボロになっていく病気」ですから。血管と神経に障害が起こるのですが、それによって勃起や射精に関わる血管と神経も影響を受けるわけです。

編集部:高血圧や喫煙がいけないのも血管障害を進めるからですね。

小堀:射精には3つの段階があります。第1の段階が「エミッション(Emission)」。これは拳銃に弾を込めるようなイメージで、要は精液がギュッと分泌されて前立腺に送られるわけです。2番目の段階が「膀胱頸部の閉鎖」で、膀胱に精液が逆流しないようにします。3番目が「エジャキュレーション(Ejaculation)」で、狭い意味での射精です。平滑筋が律動的に動いて尿道から精液を放出します。3つのうち、どこが障害を受けるかによって、治療方針が変わってきます。

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「健康Q&A」では、日経Goodayの連載や特集でおなじみの医師や研究者、アスリート、トレーナーなど、健康・医療のエキスパートの方々が月替わりで登場。あなたの疑問やお悩みに答えます。2025年2月の回答者は、ストレッチによる筋肉への効果に詳しい西九州大学リハビリテーション学部准教授の中村雅俊先生です。

西九州大学リハビリテーション学部准教授の中村雅俊先生 Q&A

前編

  • Q 1 年をとっても体は柔らかくなる? 答え
  • Q 2 股関節が痛むのはストレッチを間違えているから? 答え
  • Q 3 開脚前屈ができるようになりたい 答え
  • Q 4 ひざの痛みやこわばりに効くストレッチが知りたい 答え
  • Q 5 運動後はストレッチをしたほうがいい? 答え
  • Q 6 凝りの改善にストレッチは有効? 効果は個人差がある? 答え
後編 ←今回
  • Q 7 健康を維持するためのストレッチを教えてください 答え
  • Q 8 ストレッチをするなら朝夜どっちがいい? 答え
  • Q 9 太っていてストレッチができない 答え
  • Q10 一人でやるよりペアストレッチのほうが効果がある? 答え
  • Q11 ストレッチの限界を見極めるポイントは 答え
  • Q12 筋トレとストレッチの相乗効果について知りたい 答え
  • Q13 ストレッチをすると血圧が上がる気がする 答え

(写真:PIXTA)

編集部:西九州大学リハビリテーション学部准教授の中村雅俊先生にお答えいただく今月の「健康Q&A」。後編は、健康維持のために実践したいストレッチについて聞きました。

中村氏(以下敬称略):よろしくお願いいたします。

健康を維持するためのストレッチを教えてください

Q 7 特に疾患はなく、まずまず健康なほうだと思っています。この状態を維持するために高齢になっても続けられるお勧めのストレッチ運動を教えてください。(69歳男性)

編集部:健康を維持するためにどのようなストレッチをしたらいいかという質問です。

中村:健康に過ごすためには全身の動きがスムーズであることが大事になるので、ストレッチだけで「これ」と挙げるのはなかなか難しいのですが、「ラジオ体操」はお勧めです。あれは非常によくできている体操で、1カ所10秒程度にはなりますが、全身のストレッチ運動が含まれています。

 音楽に合わせて体を動かすのでストレッチという印象がないかもしれませんが、屈伸したりひねったりする大きな動きの「動的ストレッチ」がたくさん組み込まれています。動的ストレッチは血流を促して体温を上げ、体を活動しやすい状態にするので、朝、体を目覚めさせるのにも適しています。

編集部:確かに全身を動かしますし、ストレッチ要素も組み込まれていますね。

腰痛対策には股関節からアプローチすべし!

編集部: では、例えば高齢者に多い腰痛など、ピンポイントなお悩みを抱えている人にお勧めのストレッチはあるでしょうか。

中村:年齢問わず、腰痛を抱えた人やぎっくり腰をやった人によくその質問をされます。腰が痛いと腰を丸めて伸ばしたりすると思うのですが、実はそれだけでは腰痛対策としては十分ではありません。

 腰は体の中ではあまり大きく動かない関節で、主に股関節と背骨が動いて上半身を動かしています。特に股関節は、足を前後左右に動かしたりひねったりと本来非常によく動く関節のため、ここの動きが悪くなるとその動きを補うために腰や背中が頑張ってしまい、その負担が腰痛や背中痛、肩こりにもつながります。ですから、腰痛がある人は股関節まわりのストレッチを行っておいたほうがいいでしょう。

 腰だけを丸めて伸ばす場合は骨盤が固定されて腰の筋肉しか伸びませんが、股関節ストレッチの場合、股関節まわりの筋肉から腰までを一度に大きく伸ばすことができます。

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西九州大学リハビリテーション学部准教授の中村雅俊先生 Q&A

前編 ←今回

  • Q 1 年をとっても体は柔らかくなる? 答え
  • Q 2 股関節が痛むのはストレッチを間違えているから? 答え
  • Q 3 開脚前屈ができるようになりたい 答え
  • Q 4 ひざの痛みやこわばりに効くストレッチが知りたい 答え
  • Q 5 運動後はストレッチをしたほうがいい? 答え
  • Q 6 凝りの改善にストレッチは有効? 効果は個人差がある? 答え
後編
  • Q 7 健康を維持するためのストレッチを教えてください 答え
  • Q 8 ストレッチをするなら朝夜どっちがいい? 答え
  • Q 9 太っていてストレッチができない 答え
  • Q10 一人でやるよりペアストレッチのほうが効果がある? 答え
  • Q11 ストレッチの限界を見極めるポイントは 答え
  • Q12 筋トレとストレッチの相乗効果について知りたい 答え
  • Q13 ストレッチをすると血圧が上がる気がする 答え

(写真:PIXTA)

編集部:西九州大学リハビリテーション学部准教授の中村雅俊先生は、ストレッチや筋トレの効果を研究しているトレーニング科学のスペシャリストです。確かな効果を発揮できる最少量などを科学的に検証しています。そんな中村先生に向けて読者からの質問を募集したところ、たくさんのお悩みが寄せられ、皆さんがストレッチに多大な期待を寄せていることが分かってきました。中村先生の回答を前編・後編の2回に分けてお届けします。

中村氏(以下敬称略):よろしくお願いいたします。

年をとっても体は柔らかくなる?

Q 1 股関節、足首、お尻などが硬く、これまでの人生の中で体が柔らかくなったことがありません。ストレッチで改善したいのですが、この年齢からでは遅いでしょうか。どんなことをすれば柔らかくなるのか知りたいです。(64歳女性)

編集部:年をとっても体は柔らかくなるかという質問です。加齢に伴い、筋肉や関節などあらゆる組織が衰えてきますが、それでも柔軟性を高めることは可能なのでしょうか。

中村:もちろんです。筋トレで有名な先生が「筋肉は何歳になってもつく」とおっしゃっていますが、柔軟性においても同じ。何歳になっても筋肉を柔らかくほぐし、関節の可動域を広げることは可能です。

 ただし、効果を得るには量と質――ストレッチの場合は「十分な時間と強度」が必要です。ストレッチというのは筋肉を柔らかくして可動域を広げ、凝りやハリ、こわばりをとることで痛みやストレスを軽減するものです。やればやるほど効果が出ます。成果が出ないという人は、方法に問題があるというよりは、おそらく時間と強度のどちらか、もしくは両方が足りていないのだと思います。

 質問者さんの年代である60歳以上の人が本当に関節の柔軟性を改善したいのであれば、最低でも1カ所60秒以上のストレッチが必要ということがこれまでの研究から明らかになっています(*1)。ふくらはぎだけで60秒、太もも裏で60秒、脇腹で60秒……それだけの長さを本当にやっているかを振り返ってみてください。達成している人はなかなか少ないでしょう。おそらくアスリートでも多くないと思います。

*1 Phys Ther. 2001 May;81(5):1110-1117.

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アイコがおすすめ記事を音声でお届け。今回は、筋肉の増やし方についての記事を取り上げます。 AI音声合成技術を使用しています。そのため、一部読み方の誤りや不自然な発音がある可能性があります。あらかじめご了承ください。

【日経Goodayおすすめこの1本】

(イラスト:内山弘隆)

筋肉はウォーキングなどの有酸素運動だけで増やすことは難しく、無酸素運動が欠かせません。筋肉の特性上、筋トレなどの無酸素運動で筋肉量を増やし、ウォーキングなどの有酸素運動を組み合わせて筋肉生産量の効率を上げることが必要です。確実に筋肉を増やせる方法を紹介します。 下のコントロールパネルの三角マークをクリック(タップ)すると音声が再生されます。

元の記事を読みたい人はこちらへ ウォーキングでは筋肉が減少?! 誰もが確実に筋肉を増やす鉄則 いつもの筋トレに飽きたら「まき割りスクワット」! 筋肉を増やす総仕上げ

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